2012年06月03日

内部被曝−資料

2012年6月3日 被災者支援千葉西部ネットワーク学習会(内部被曝)資料

(1) 物質粒子線としてのアルファ線(ヘリウム原子核)とベータ線(電子)はエネルギーが高く、物に当たるとすぐ止まるので、主に内部で被ばくをもたらす。放射性微粒子は一カ所で長い期間にわたって高エネルギーの放射線を出し続けることが可能。より低エネルギーの電磁波としてのX線やガンマ線は透過力があるので、内部でも外部でも効く。体に全体的に作用する。放射線は原子核の現象で、化学反応は核の周囲の電子の相互作用。1ベクレル(Bq)→1秒間に核が1回崩壊。1ミリシーベルト(mSv)→60兆の細胞核に平均1回の放射線が当たった時の生物影響。

http://unitingforpeace.seesaa.net/article/269682394.html
酸化プルトニウム(239Pu02)を吸引して14カ月後のマウス肺における放射線誘導線維化結節

(2) アピタル_内部被曝通信〜福島・浜通りから/坪倉正治_すべての家庭菜園がダメだとはいわないが
https://aspara.asahi.com/blog/hamadori/entry/d48mWRA9oU
南相馬市立総合病院非常勤医として東京大医科研医師の坪倉正治氏が福島の方のホールボディーカウンター検査を実施している。体内セシウムは全体として減少傾向にあるが、一部に減少速度がにぶい方がいるという。

(3) セシウム137は何年後まで残るか(オーストリアの例)/セシウム137は甲状腺・副腎に蓄積しやすい
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/273175611.html
オーストリア・グラーツの土壌のCs137汚染は2.5〜3.5万Bq/m^2で、東葛地域の1万〜6万Bq/m^2(2011年9月、文科省)と重なる。筋組織のCs137濃度は急に立ち上がり、87年の約100 Bq/kgをピークに減少するが、90年でも約10 Bq/kg(バンダジェスフスキーによれば子どもの心電図異常が現れるレベル)が残っている。天然の放射性核種K40は約100 Bq/kgで一定だった。Cs137濃度は乳児>小児>成人の順に高い。

(4) 震災被災者の間で増加している心血管疾患の増加の原因はストレスだけか
http://2011shinsaichiba.seesaa.net/article/273181134.html
去る3月の第76回日本循環器学会では震災被災者の間で心血管疾患が増加していることが何件か報告された。いずれもストレスを原因に挙げている。副腎から分泌されるホルモンのアルドステロンは心血管疾患を促す。チェルノブイリ事故処理者の間ではアルドステロンの値が上昇した。アンジオテンシンII-アルドステロンが放射線誘導心疾患(RIHD)で重要な役割を果たしているという仮説がある。

(5) 東葛地区の高汚染地域で子どもに「末梢血リンパ球異常」、それ以外の地域では所見なし
http://2011shinsaichiba.seesaa.net/article/255887148.html
高線量地域(柏、三郷、東葛地域周辺)で小学生以下の子ども17人中8人で末梢血リンパ球異常が認められたものの、それ以外の地域では見られない。

(6) 千葉県で子ども病死者数の減少傾向が2011年に逆転
http://2011shinsaichiba.seesaa.net/article/272401738.html
0〜3歳までは病死者が減少しているが、4〜29歳まで増加している。福島でも0歳を除く19歳までの全体で病死者が増加。

(7) 福島県による子どもの甲状腺検査:山下俊一氏は比較対照となる長崎でのデータを公表せず
http://2011shinsaichiba.seesaa.net/article/273198267.html
福島県が県民健康調査の結果を4月に発表。5.0ミリ以下の結節や20ミリ以下の嚢胞があった子どもは35.3%(うち嚢胞は35.1%)、5.1ミリ以上の結節や20.1ミリ以上の嚢胞があった子どもは0.5%(結節は184人、0.48%)。山下俊一氏は長崎県について2000年のデータを取っていた。嚢胞は0.8%で、5ミリ以上の結節が認められた人は0人であった。

(8) 放射線と公衆衛生プロジェクト
Joseph J. Mangano and Janette D. Sherman
http://www.radiation.org/reading/pubs/HS42_1F.pdf
米疾病管理予防センター(CDC)に登録された米国内122都市の死亡者数データ(速報値)によれば、3.11後の14週にかけて、乳幼児死亡数は前年同期比8.37パーセント減であったが、3・11後の14週は同1.80パーセント増であった。全米では822人の乳幼児死亡数が過剰死と推定される。チェルノブイリ事故後4カ月間の乳幼児死亡数は前年同期比0.1パーセントの増加で、事故前4カ月間は同2.3パーセントの減少(確定値)。2012年2月23日に過剰死を22000に修正(http://www.radiation.org/reports/JapanUpdateTo22000.pdf


(9) 国際放射線防護委員会(ICRP)が依拠する放射線影響研究所は内部被ばくを無視
市民と科学者の内部被曝研究会第1回総会記念シンポジウムの報告|ACSIR 内部被曝問題研(沢田昭二)
http://www.acsir.org/news/news.php?19#top
インゲ・シュミッツ=フォイアハーケ論文「『無害な放射線閾値』からの時間のかかる決別」と解説
http://www.acsir.org/info.php?10
市民・科学者国際会議 放射線による健康リスク〜福島「国際専門家会議」を検証する〜(2011年10月12日)
http://www.crms-jpn.com/art/140.html
実態とかけ離れた放影研の被爆者研究:沢田昭二(物理学博士、名古屋大学名誉教授)
http://www.ustream.tv/recorded/17827015
日本記者クラブ・記者会見|ACSIR 内部被曝研(2012年1月27日)
http://www.acsir.org/news.php?3
【FPAJ主催】市民と科学者による内部被ばく研究会 記者会見(2012年1月27日)
http://www.ustream.tv/recorded/20030116#utm_campaign=t.co&utm_source=20030116&utm_medium=social

(9) 1945年の原爆投下後、米国が設立した原爆傷害調査委員会(ABCC)、1975年に後を継いだ放射線影響研究所(放影研)の目的は、爆発直後の初期放射線(1分以内の中性子線、ガンマ線)の影響を調べることだった。初期放射線が届かない距離にいた方、従って被ばく量がほとんどゼロとされた方でも、下痢、脱毛、紫斑といった急性症状を発症した。こうした被害は放射性微粒子による内部被ばく(残留放射線)によるものと考えられ、被害から被ばく量を評価すると1Sv(シーベルト)前後になる方もいた(問題となっている低線量内部被ばくはその10分の1である100mSv=ミリシーベルト)。ABCC評価の数十倍となる内部被ばくの影響が切り捨てられ、しかもこうした被ばく者を対照群として研究が行われた。さらに、調査対象時期は1950年10月1日以後だったから、それまでの健康被害が除外され、比較的抵抗力の強い方のみが研究対象となった。ICRP(国際放射線防護委員会)のリスク評価はこうした研究に基づいており、これが現在の政府基準などに反映されている。ICRPは発足当時、「内部被ばく委員会」を設置したが、2年で閉じた。カール・モーガン委員長は「ICRPは原子力産業に依拠する立場であったため」と証言している。

(10) 矢ヶ崎克馬「内部被曝──原爆・劣化ウラン兵器と人類への宿題(要旨)」
http://www.geocities.jp/hokkaihankakuishi/yagasaki.html
・放影研は1945年9月17日に広島・長崎を枕崎台風が襲った後の測定に基づき、残留放射線を評価(被曝線量評価システムのDS86とDS02)。
・2007年6月6日付中国新聞『原爆残留放射線の人体影響、ABCCに指定調査を促す』(米原子力委員会からABCC研究者への書簡で1969年と81年のホールボディーカウンター計測について)「まず今の時点で調査しても、原爆投下時の内部被曝がゼロであるという結果を得ても、原爆投下時の内部被曝の可能性を否定しているわけではない」「しかしいま否定的な見解を出すということは、被爆者が統計的に比較される対象の非被爆者コントロール群としている人々と比べて、放射線被曝の量が違わないということを示すことで、非常に貴重だ」

(11) 放射線影響研究所の比較対照群も被爆者である
インゲ・シュミッツ=フォイアハーケ(ECRR現会長)論文(原爆被爆者認定集団訴訟で採用)
Health Phys. 1983 Jun;44(6):693-5.
Dose revision for A-bomb survivors and the question of fallout contribution.(ペーパーとしての掲載を拒否されレターとして掲載)
Schmitz-Feuerhake I.
『原爆症認定集団訴訟たたかいの記録―明らかにされたヒバクの実相―、第2 巻資料集』(原爆症認定集団訴訟・記録集刊行委員会[編]、p.284、 日本評論社、2011)
放射線影響研究所の比較対照群(遠距離被爆者と入市被爆者)は日本人平均と比べ、甲状腺がん、白血病、乳がんの発症率がそれぞれ3.4〜4.1倍、1.8倍、1.5〜1.6倍。早期入市者の死亡相対リスクはかなり大きい。

(12) Kusano N, (1953) Atomic Bomb Injuries; Japanese Preparatory Committee for Le Congrès Mondial des Médicins pour lÉtude des conditions Actuelles de Vie Tokyo: Tsukiji Shokan.
ECRR 2010(欧州放射線リスク委員会2010年勧告)によれば、初期の症例総数は東大教授の故草野信男が報告している。草野は被曝3カ月後に最初の白血病の症例が現れ、原爆投下後に被爆地へ入市した入市被曝者の間でも発症があったことを示している。

(13) ベラルーシでは子ども・大人の甲状腺がんがチェルノブイリ事故後1年で増加(ミハイル・V・マリコ)/原爆投下後の最初の年に白血病が増加(草野信男『原爆症』)
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/265634282.html
国連放射線影響科学委員会(UNSCEAR)2000年報告も、ベラルーシではチェルノブイリ事故後1年で子どもの甲状腺がんが増加していることを示している。

(14) ビデオ「真実はどこに?―WHOとIAEA 放射能汚染を巡って」
http://www.youtube.com/watch?v=oryOrsOy6LI
世界保健機関(WHO)と国際原子力機関(IAEA)が共同で開催した2001年キエフ国際会議の模様を捉えたドキュメンタリー
http://www.youtube.com/watch?v=oryOrsOy6LI&feature=youtu.be&t=3m40s
http://youtu.be/oryOrsOy6LI?t=44m00s
http://www.youtube.com/watch?v=oryOrsOy6LI&feature=youtu.be&t=49m5s

(15) 公的機関はチェルノブイリ事故被害を年々小さく見せる
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/253005011.html
● WHO(2005年7月):がんと白血病による過剰死8,930人(95年間)。
● 国際原子力機関(IAEA)、世界保健機関(WHO)などが組織するチェルノブイリ・フォーラム(2005年9月):過剰死4,000人(生涯)。
● 首相官邸「チェルノブイリ事故との比較」(2011年):事故処理労働者28人死亡、小児甲状腺がん6000人罹患(うち15人死亡)以外に放射線被害なし。

(16) 『チェルノブイリ大惨事が人々と環境に及ぼした影響』
(ニューヨーク科学アカデミー、2009年)
http://www.strahlentelex.de/Yablokov%20Chernobyl%20book.pdf
1986年4月から2004年末までのチェルノブイリ事故による過剰死は98万5000人と推定される。野ネズミ、ツバメ、カエル、松の木でヒトと同様の健康障害。放射線恐怖症や心理的ストレスはチェルノブイリ健康被害の主因ではない。

(17) Abundance of birds in Fukushima as judged from Chernobyl
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0269749112000255
Environmental Pollution
Volume 164, May 2012, Pages 36–39
東京電力福島第1原発の周辺で鳥の数が減少し始めている。チェルノブイリ原発事故の時と比べ、福島の方が生息数への影響が大きく、寿命が短くなったり、オスの生殖能力が低下したりしていたほか、脳の小さい個体が発見された。さらに、DNAの変異率の上昇、昆虫の生存期間の顕著な減少なども見られた。

(18) 福島県大熊町にある建物の壁で採取したツバメの巣から、約140万Bq/kgの放射性セシウム(セシウム134と137の合計)を検出(環境省、2012/03/23発表)。焼却灰の埋め立て基準は8000Bq/kg。3.11以前の廃棄物基準は100 Bq/kg。

(19) 3月19月、手賀沼のフナから放射性セシウムが400Bq/kg検出された。食品の放射性セシウムの新基準値は100Bq/kg。

(20) 福島原発事故の放射性物質:マスク・鳥・植物のオートラジオグラフ
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/269959969.html

(21) <ナノ微粒子>大人より乳幼児の肺に沈着 米大が実験
http://mainichi.jp/select/science/news/20120314k0000m040093000c.html
毎日新聞 3月13日
ラットを使った実験で、大人より乳幼児のほうがナノサイズ(直径20ナノメートル、ナノは10億分の1)の放射性イリジウム微粒子を肺胞にとどめやすいことを、米ハーバード大の津田陽氏らが2012年3月12日付の米科学アカデミー紀要に発表した。

(22) 東大の中川恵一准教授も認める低線量内部被ばくの影響http://2011shinsaichiba.seesaa.net/article/273159461.html
「肺がんの最大の原因は喫煙ですが、原因の第2位は、このラドンガスなのです。世界保健機関(WHO)によると、肺がんの原因の3〜14%が、空気中のラドンの吸入による被ばくと言われます」(毎日新聞、2011年12月25日)

(23) ラドンと癌(WHO、ファクトシート No.291、2005 年6 月)
http://www.who.int/ionizing_radiation/pub_meet/factsheets/radon_fs_291_japan.pdf
・住居内の自然ラドンでさえ肺がんの原因になりうる
・線量反応関係がしきい値のない直線関係

このファクトシートの元になった会合には、放射線医学総合研究所の山田裕司氏も参加し、内容を認めている。
http://homepage3.nifty.com/anshin-kagaku/sub051103yamada.html

(24) 放射線影響研究所が放射線影響に閾値がないことを認めた
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/273151819.html
原爆被爆者の死亡率に関する研究
第 14 報 1950–2003 年:がんおよびがん以外の疾患の概要
「全固形がんについて過剰相対危険度が有意となる最小推定線量範囲は0–0.2 Gy であり、定型的な線量閾値解析では閾値は認められなかった。すなわち、ゼロ線量が最良の閾値推定値であった。」「非腫瘍性疾患では、循環器、呼吸器、および消化器系疾患でリスクの増加が示されたが、因果関係については今後の研究が必要である。」

(25) 『放射性セシウムが人体に与える医学的生物学的影響〜チェルノブイリ原発事故被曝の病理データ〜』(Y・I・バンダジェフスキー著、合同出版)
ベラルーシの子どもたちにCs137の体内蓄積量10Bq/kg程度で心電図異常が発生。

(26) ICRP Publ.111(21ページ、図2.2)
http://www.jrias.or.jp/index.cfm/6,15092,76,1,html
http://kaze.fm/wordpress/?p=351
この10Bq/kgという値は、体重10Kgの子どもならCs137を1日当たり1Bq摂取すると、約200日で到達する。日本の牛乳からは最大で数十Bq/kgが検出されている。

(27) 前がん状態「チェルノブイリ膀胱炎」が見られた地域のセシウム137レベルは千葉県東葛地域と重なる
http://2011shinsaichiba.seesaa.net/article/260093754.html
児玉龍彦『内部被曝の真実』(幻冬舎新書)
低線量被ばくのリスク管理に関するワーキンググループ(第4回)資料
http://www.cas.go.jp/jp/genpatsujiko/info/twg/dai4/siryou1.pdf
医学のあゆみVol.41 “チェルノブイリ膀胱炎”―長期のセシウム137低線量被曝の危険性
http://plusi.info/wp-content/uploads/2011/08/Vol.41.pdf

バイオアッセイ研究所の福島昭治所長は、チェルノブイリの汚染地域で膀胱がんが10万人当たり26.2人(1986年)から43.3人(2001年)に増加していること、前がん状態の増殖性膀胱炎「チェルノブイリ膀胱炎」が中間線量以上の区域で広範に発症していることを発見した。P38 MAPキナーゼの活性化と、NF-κBのp50とp65の細胞内増加が見られたことから、放射線被ばくの影響と考えられた。

福島の女性の母乳から昨年、2〜13 Bq/kg(1キログラム当たりのベクレル数)のCs137が検出されたが、これはチェルノブイリ高線量区域の患者の尿中レベル6Bq/L(1リットル当たりのベクレル数)とほぼ同じ。また、千葉県東葛地域の(土壌)Cs137レベル(2011年9月)は1万〜6万Bq/u(1平方メートル当たりのベクレル数)で、これもチェルノブイリと重なる。


チェルノブイリ周辺における前立腺肥大手術患者の尿中Cs137のレベル
高線量区域中間線量区域非汚染区域
患者数555312
土壌汚染レベル(Ci/km^2)5〜300.5〜5NC
土壌汚染レベル(Bq/m^2)18万5000〜111万1万8500〜18万5000NC
尿中Cs137レベル(Bq/L)6.47±14.301.23±1.010.29±0.03


(28) チェルノブイリ救援・中部
http://www.chernobyl-chubu-jp.org/_userdata/msoumasokutei.pdf
ウクライナのナロジチ地区では1986年のチェルノブイリ事故以来、健康への影響は年々拡大して、最新の調査を行った2008年が最大となった。1991〜2004年の平均年間線量は1.3mSvだった。

(29) 東葛地域における健康被害の参考に:ベラルーシのブレスト地区とウクライナのナロジチ地区における健康被害
http://2011shinsaichiba.seesaa.net/article/253327026.html
P.Shidlovskyがベラルーシ保健省の公式誌「Zdravookhranenie Belarusi」にベラルーシのブレスト地区(1990年、Cs137汚染3.7〜18.5万Bq/u)における子どもの罹患率を報告し、それをMikhail V. Malkoが京大原子炉実験所原子力安全研究グループのサイトに掲載している。


Malko 1997 表3 ベラルーシ・ブレスト地域の3つの汚染地区と5つの対照地区における子ども10万人当たり総罹患数(1990年)
(がん以外の)疾患汚染地区対照地区P値
全疾患68,725±188.559,974±203.30.01
感染症、寄生性疾患7,096.5±104.44,010.1±80.60.01
内分泌疾患、消化不良、代謝疾患1,752.1±53.31,389.5±48.10.01
精神疾患2,219.8±59.91,109.6±43,00.01
神経システムおよび感覚器官の疾患4,783.5±86.83,173.7±72.00.01
慢性関節リウマチ125.6±14,487.7±12,20.05
慢性咽頭炎、鼻咽頭炎、副鼻腔炎117.4±13.982.6±11.80.05
消化器疾患
慢性胃炎(atopic)
胆石症、胆嚢炎(胆石を伴わない)
3,350.4±73.2
128.9±14.6
208.3±18.5
2,355.8±62.3
40.5±8.3
60.7±10.1
0.01
0.01
0.01
アトピー性皮膚炎1,011.6±40.7672.8±33.60.01
筋骨格系および結合組織の疾患737.2±34.8492.4±28.70.01
先天的奇形
心臓および循環器の先天的奇形
679.3±33.4
305.8±22.4
482.3±28.4
242.8±20.2
0.01
0.05
医薬品中毒、ほとんどが医薬効果を持たない生体物質による中毒4.383.7±83.752.3±9.40.01


(30) チェルノブイリ事故後に健康被害が増加したウクライナ・ルギヌイ地区では千葉県東葛地域と重なるセシウム137レベルの地域でも定期検診を実施
http://2011shinsaichiba.seesaa.net/article/265437525.html
福島県郡山市とチェルノブイリ事故後のウクライナ・ルギヌイ地区はセシウム137の汚染レベルがよく似ており、それらの下限は千葉県東葛地域のセシウム137レベル1万〜6万Bq/m^2(2011年9月)と重なる。同地区では事故後に健康被害が増えており、東葛地域と同じ汚染レベルの地域でも全身カウンターによる定期検診が子どもだけでなく大人にも実施されている。

(31) 『死にいたる虚構―国家による低線量放射線の隠蔽―』(ジェイ・M・グールド、ベンジャミン・A・ゴルドマン著、肥田舜太郎、斎藤紀訳、2008年、PKO法『雑則』を広める会)
原爆症認定集団訴訟で大阪高裁が低線量内部被ばくの影響を認めた際の科学的根拠にした文献の1つ。
1986年4月のチェルノブイリ事故後、米国各地でミルク中のヨウ素131濃度と全死亡率の増加率に相関関係が見られ、ミルク中ヨウ素131の最高濃度はカリフォルニア州、ワシントン州でわずか1.6Bq/l(日本の牛乳の放射性セシウム基準値は50Bq/l)だった。食虫の小型の鳥についても、86年から87年にかけて、米国各地の減少率とミルク中ヨウ素131濃度に強い相関関係が見られた。86年6月の乳幼児死亡率は米国が前年同月比12.3%増、西ドイツ南部のバーデン・ヴィルッテンベルグが同68%増で、線量の低いドイツ北部では影響が最小であった。米国ではチェルノブイリ事故後、カリフォルニア州などで各月の新生児出生数に一律に4000や5000などの数が加えられ、乳幼児死亡率の増加が隠蔽された。

(32) 『低線量内部被曝の脅威―原子炉周辺の健康破壊と疫学的立証の記録』(ジェイ・マーティン・グールド著、肥田舜太郎、齋藤紀、戸田清、竹野内真理訳、2011年、緑風出版)
2011年6月23日付東京新聞の紹介:「行政の公式資料をもとに統計をとり、米国の原子炉や核実験場周辺の百六十キロ圏内で、乳がんの発生率が急増していたことを突き止めた。米国は四十八州あり、古い原発七基がある十四の郡では、五〇〜五四年の時期から八五〜八九年の時期までの間、白人女性の十万人当たりの死亡率が37%上昇した。同時期の米国全体の上昇率は1%で、大差があった。さらに、このうち放射能の影響を受けやすいとされる乳がんによる同時期の死亡率の上昇は、全米で二倍だったのに対して、十四郡では五倍に達していた。」

(33) http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12071357
Arch Environ Health. 2002 Jan-Feb;57(1):23-31.
Infant death and childhood cancer reductions after nuclear plant closings in the United States.
Mangano JJ, Gould JM, Sternglass EJ, Sherman JD, Brown J, McDonnell W.
1987年以降、米国で8基の原発が閉鎖された。原発から64キロメートル内の風下では、地元産ミルクのストロンチウム90濃度と乳児死亡率が急減したが、風上や64キロメートル外では全国のパターンと変わらなかった。
2011年6月23日付東京新聞の紹介:「米国内で一九八九年から九八年にかけて閉鎖された原発六基の周辺四十マイル(六十四キロ)で、ゼロ歳から四歳までの小児がん発生率が、原発の閉鎖後に平均で23.9%も急減した。同時期、米国全体での発生率は微増していた。」

(34) 市民・科学者国際会議(2011年10月12日)におけるセバスチャン・プフルークバイルの資料(http://www.crms-jpn.com/art/140.html、Scherb und Weigelt:Bericht Nr.24(2003) des Otto Hug StrahleninstitutsおよびScherbのデータ)
フィンランドではチェルノブイリ事故後の86年5月の線量がわずか6.6〜137.9μSvであっても、その後、線量が高いほど死産率が一時的に上昇。欧州各国の組み合わせ(デンマーク、ドイツのバイエルン州+旧東ドイツ+西ベルリン、ハンガリー、アイスランド、ラタビア、ノルウエー、ポーランド、スウェーデン)でも死産率が上昇。

(35) http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21336635
Environ Sci Pollut Res Int. 2011 Jun;18(5):697-707. Epub 2011 Feb 19.
The human sex odds at birth after the atmospheric atomic bomb tests, after Chernobyl, and in the vicinity of nuclear facilities.
Scherb H, Voigt K.
大気核実験とチェルノブイリ事故の後、欧米とアジアの一部で性比が変化した。ドイツとスイスの核施設の周囲35キロ内でも性比に違いが見られた。

(36) http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22421798
Environ Sci Pollut Res Int. 2012 Mar 16. [Epub ahead of print]
Response to W. Kramer: The human sex odds at birth after the atmospheric atomic bomb tests, after Chernobyl, and in the vicinity of nuclear facilities: comment (doi:10.1007/s11356-011-0644-8).
Scherb H, Voigt K.
ドイツ・ニーダーザクセン州保健局もゴアレーベン核施設の周囲40キロ内で顕著な性比の違いを確認。

(37) Cancer risk modelling and radiological protection.
http://iopscience.iop.org/0952-4746/32/1/N89/article
J Radiol Prot. 2012 Mar;32(1):N89-93. Epub 2012 Mar 6.
Wakeford R.
北米および米国でX線診断を受けた女性患者は、10 mGy(ミリグレイ)=10mSvまでの線量で乳がんリスクが診断回数に比例して増加した。

(38) http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18922822
Radiat Prot Dosimetry. 2008;132(2):166-74. Epub 2008 Oct 15.
Childhood leukaemia following medical diagnostic exposure to ionizing radiation in utero or after birth.
Wakeford R.
1956年の初報告から継続的に実施されてきた症例対照研究「オックスフォード小児がん調査」により、妊娠中に腹部X線診断を受けた女性から生まれた子どもの小児白血病リスクが統計的有意性をもって約50%増加し、リスクが診断回数に比例することが分かった。

(39) http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/tyt2004/tondel.pdf
Tondel M, Hjalmarsson P, Hardell L, Carlsson G, Axelson O.
J Epidemiol Community Health. 2004 Dec;58(12):1011-6.
スウェーデンの114 万3182 人を対象に1988 年から1996 年の間のがん発生率を調べる疫学研究が実施された。1986 年から1996 年にかけてのCs137汚染は3万〜12万Bq/m2で、東葛地域と重なる。3000 Bq/m2以下を対照群とした場合、全がんの相対リスクは被ばく線量が高くなるにつれ増加し、全被ばく区分に対する過剰相対リスクはCs137汚染10万Bq/m2当り0.11(95%信頼域 0.03-0.20)(11%増加)であった。京都大学原子炉実験所の今中哲二は、10万Bq/m2のCs137汚染を初めの2年間で10〜20mSvと評価し、この研究で見出された過剰相対リスクを1Sv当り5〜10とした。これは広島・長崎原爆生存者の研究に基づいてICRPが定めた過剰相対リスクの1Sv当り約0.5と比べ、10〜20倍高い。

(40) http://tkajimura.blogspot.jp/2011/12/blog-post.html
http://www.bfs.de/de/bfs/druck/Ufoplan/4334_KiKK_Gesamt_T.pdf
ドイツ連邦環境省の原子炉安全・放射線防護庁による委託研究「原子力発電所周辺における幼児発癌に関する疫学的研究」(2007年、KiKK-Studie)
ドイツの原子力発電所22基の周辺16地域すべてで、原発の周辺5キロメートル以内はそれを超える地域と比べ、5歳以下の幼児の白血病罹患率が2倍に増加していた。原発に居住地が近づくほど発がんの危険性が増大した。

(41) http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17388693
Radiat Res. 2007 Apr;167(4):396-416.
The 15-Country Collaborative Study of Cancer Risk among Radiation Workers in the Nuclear Industry: estimates of radiation-related cancer risks.
Cardis E et al.
15カ国の核労働者40万7391人を対象に低線量長期被ばくの影響を調べた史上最大規模の疫学調査。年間線量平均値(全体)は1.95mSv/y、年間線量平均値(コホートの90%)は5mSv/y未満、年間線量中央値は0.5mSv/yであった。過剰死亡相対リスクは1Sv当たり0.42であった。

(42) Occup Environ Med 2009;66:789-796 doi:10.1136/oem.2008.043265
Is cancer risk of radiation workers larger than expected?
Jacob et al.
http://oem.bmj.com/content/66/12/789.full.html
15カ国核労働者研究にさらに別の核労働者疫学研究を加えると、がんの過剰相対リスクは原爆被害者研究に基づく過剰相対リスクよりも上昇した。

(43) 航空機乗務員の発がんリスク
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/242821197.html
低線量被ばくの影響を否定する論拠の1つとして、航空機乗務員は宇宙放射線を浴びるので一般人より被ばく量が多いが、発がん率が高いという報告はない、ということが指摘される。しかし、航空機乗務員の発がんリスクの増加や染色体異常の増加を示す報告もある。

(44) ペトカウ効果の例?:医療X線被ばくにより染色体異常が増加
Radiat Environ Biophys. 2010 November; 49(4): 685–692.
Diagnostic X-ray examinations and increased chromosome translocations: evidence from three studies
Bhatti et al
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3075914/
 34〜90歳(平均62歳)の被験者計362人において、医療X線の被ばく線量と、赤色骨髄における染色体転座の頻度を調べた。線量スコアの1ユニットは約10mGy(10mSv)である。
 採血時年齢とFISH法に関して補正をした場合、診断放射線の線量スコアが10ユニット増加するに伴い、100細胞等量(CE)当たり0.04の転座が統計的有意性をもって増加した(95% CI: 0.02, 0.06; P < 0.001)。
 線量スコアを50以下に限定してもこの傾向は変わらないどころか、線量スコア0〜50で10線量スコア・100細胞等量当たりの過剰転座は0.05(95% CI: 0.001, 0.1; P = 0.04)、線量スコア0〜20で同過剰転座は0.08(95% CI: −0.002, 0.02, P = 0.1)、線量スコア0〜10で同過剰転座は0.3(95% CI: 0.06, 0.5, P = 0.02)と、線量反応関係は増大した。

(45) 2012年1月11日付ロイター
原子力発電所の近くに住むフランスの子どもたちは、白血病の発病率が通常の2倍であることが、同国の専門家の調査結果で明らかとなった。近くがん専門誌「International Journal of Cancer」に掲載される。

(46) フランスの国立保健医学研究所(INSERM)が、2002―07年に国内の原発19カ所の5キロ圏内に住む15歳未満の子どもを調査したところ、14人が白血病と診断された。これは他の地域と比べて2倍の発病率だった。

太田光征


ラベル:内部被ばく
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posted by 2011shinsaichiba at 04:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 健康被害 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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