2013年09月21日

UNSCEAR should not dismiss the radiation research achievements and not underestimate the health effect of the Fukushima disaster.

Dear Ms. Jaya Mohan, Communications Specialist UNSCEAR:
CC: UN Secretary General Mr. Ban Ki-moon

It seems that UNSCEAR will publish a report on the Fukushima nuclear disaster underestimating the health effect.

As you know, it has been shown that infant mortality increased after the Chernobyl catastrophe in Finland, Germany, Poland, Sweden, Switzerland though these countries are distant from Chernobyl.

Chernobyl Consequences of the Catastrophe for People and the Environment
http://www.strahlentelex.de/Yablokov%20Chernobyl%20book.pdf
7.2.2. Infant Mortality
7.2.2.3. Other Countries
1. FINLAND. Infantmortality increased significantly
immediately after the catastrophe and
continued to rise until 1993 (Figure 7.14).
2. GERMANY. Infant mortality monthly
data, 1980–1994, show two significant post-
Chernobyl peaks, at the beginning and at the
end of 1987 (Figure 7.15).
3. POLAND. Infant mortality monthly data,
1985–1991, show peaks at the beginning and
at the end of 1987 (Figure 7.16).
3. SWEDEN. Infant mortality increased
immediately after the catastrophe and
increased significantly in 1989–1992
(Figure 7.17).
4. SWITZERLAND. Infant mortality rose to
some extent in 1988 and increased significantly
in 1989 and 1990 (Figure 7.18).
As noted above (Section 7.2.2), a total number
of several thousand additional infant deaths
might be expected following the Chernobyl
catastrophe in Europe and other parts of the
world. However, no study will be able to determine
the exact number of added deaths because
the putative trend without the Chernobyl
catastrophe is unknown.

Dr. Alfred Koerblein has also published a paper “Infant mortality in Japan after Fukushima revised English version” on 10 January, 2013.
He found the similar time lags of peak infant mortality after the Chernobyl disaster or Fukushima between West Germany and Japan, suggesting that the mortality peak was caused by radiation.

Infant mortality in Japan after Fukushima revised English version
Dr Alfred Koerblein alfred.koerblein@gmx.de 10 January 2013
http://www.strahlentelex.de/Infant_mortality_in_Japan_after_Fukushima.pdf(Revised English Version)

Summary
Following the nuclear disaster at Fukushima Dai-ichi in March 2011, Japanese infant mortality monthly data exhibit distinct peaks in May 2011 and December 2011, 2 and 9 months respectively after the disaster. After Chernobyl, an analysis of early infant mortality data in West Germany found significant peaks in June 1986 and February 1987, i.e. at similar time lags after the Chernobyl disaster in April 1986. In December 2011, 9 months after Fukushima, there is also a significant deficit in the number of live births in Japan. A similar decline in birth numbers was found in February 1987 in southern Bavaria, the German region most affected by Chernobyl fallout. In Japan as well as Bavaria, the effect is limited to a single month.

Among many other health concerns, I have conducted a preliminary analysis of the mortality in East Japan prefectures after the Fukushima disaster in June 2012, showing that in more contaminated prefectures, higher mortality is observed.

Original Analysis:
http://2011shinsaichiba.seesaa.net/article/273921452.html
Translation:
DISSENSUS JAPAN: The highest disease-caused mortality rises in one or more age segments after Fukushima nuclear accident are seen in relatively contaminated prefectures(East Japan: adult and child morbidity and mortality on a rise in the contaminated regions)
http://dissensus-japan.blogspot.jp/2012/07/east-japan-adult-and-child-morbidity.html

Belgian delegation of UNSCEAR is furious that the report will allegedly dismisses the scientific achievements and underestimates the health effect of the Fukushima disaster. I do share such concern.

Les délégués belges indignés: "On minimise les conséquences de Fukushima" - RTBF Societe
http://www.rtbf.be/info/societe/detail_les-delegues-belges-indignes-on-minimise-les-consequences-de-fukushima?id=8042566

I hope that UNSCEAR will incorporate the recent progress of radiation research after Chernobyl and Fukushima and write the report based on it.

Sincerely,
Mitsumasa Ohta

Save Kids Japan : Even Belgian delegates got mad at Upcoming UNSCEAR Report ベルギー代表団でさえ怒った9月に出るUNSCEAR国連科学委員会報告書
http://savekidsjapan.blogspot.jp/2013/08/even-belgian-delegates-got-mad-at.html

Canard Plus ♡ Tomos Blog: UNSCEAR、怒るベルギー代表:『福島原発事故被害は過小評価されている』
http://vogelgarten.blogspot.de/2013/08/unscear.html
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放射線影響の指紋か――日独でチェルノブイリ後とフクシマ後の乳児死亡数(率)増加ピークの時間的パターンが一致

低線量放射線による健康影響に関する研究で重要なのは、その他の因子による影響に埋もれてしまうかもしれない放射線影響をいかに検出するか、ということです。

この点で、独ミュンヘン環境研究所のアルフレッド・ケルプラインによる研究が画期的です。

Säuglingssterblichkeit in Japan nach Fukushima.
http://www.strahlentelex.de/Stx_12_622-623_S12-14.pdf(ドイツ語オリジナル)
無限遠点: 放射線防護専門誌「放射線テレックス」12月号 2
http://donpuchi.blogspot.de/2012/12/12_19.html(日本語)
http://www.strahlentelex.de/Infant_mortality_in_Japan_after_Fukushima.pdf(Revised English Version)
http://ameblo.jp/manyblueroses/entry-11481008473.html(英語改訂版の日本語訳)

チェルノブイリ原発事故と福島原発事故の後、ドイツと日本のいずれでも事故から2カ月後と9カ月後の2時点で乳児死亡率が増加し(ドイツではさらに1年7カ月後にも)、独バイエルン地方と日本のいずれでも事故から9カ月後に出生数が減少しています(その前後の月で異常は見られない)。

アルフレッド・ケルプライン乳児死亡率1

図1:日本における月ごとの乳児死亡率の推移(曲線は回帰線)
縦の線は2011年3月の福島原発事故の時点

アルフレッド・ケルプライン乳児死亡率2

図2:日本における月ごとの乳児死亡率の標準化残差(傾向からの逸脱)
横の点線は標準偏差の範囲

アルフレッド・ケルプライン乳児死亡率3

図3:西ドイツにおける月ごとの早期乳児(生後0〜6日)死亡率の推移
縦の線は1986年4月末のチェルノブイリ原発事故の時点

アルフレッド・ケルプライン乳児死亡率4

図4:西ドイツにおける月ごとの早期乳児死亡率の標準化残差
横の点線は標準偏差の範囲

乳児死亡率だけを眺めると(図1、図3)、1986年や2011年だけでなく複数の年で一時的にピーク(回帰線からのずれ、傾向からの逸脱)のある月が見られるものの、傾向からの逸脱を標準化残差で求めるとこの逸脱が絞られ(図2、図4)、さらに原発事故発生時点を基準とする逸脱発生の時間的パターンが日独の間で類似しているというわけです。

ケルプラインは1997年にチェルノブイリ後の西ドイツにおける周産期死亡率に関する研究を発表しました。牛乳中の放射性セシウムの濃度測定から、女性体内中の同濃度を計算したところ、86年中頃と87年4月末にピークが見られたとしています(図5)。

Körblein A, Küchenhoff H. Perinatal mortality in Germany following the Chernobyl accident. Radiat Environ Biophys. 1997 Feb;36(1):3-7.
http://www.alfred-koerblein.de/chernobyl/downloads/KoKu1997.pdf
Cesium concentration in milk (dots) and in the female human body (solid line) afer Chernobyl (Alfred Kerblein)

Cesium concentration in milk (dots) and in the female human body (solid line) after Chernobyl (Alfred Kerblein)

図5:チェルノブイリ後の西ドイツにおける牛乳中(実測)および女性体内中(計算)の放射性セシウム濃度

そこで、ケルプラインはチェルノブイリ後の西ドイツにおける9カ月後(87年2月)と1年7カ月後(87年11月)の早期乳児死亡率の増加ピークは体内セシウム濃度の2つのピークで説明でき、チェルノブイリ後の6月およびフクシマ後の5月における乳児死亡率のピークもタイムラグの類似性から放射線が原因である可能性が高いとしました。

太田光征
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2013年04月06日

福島原発事故による健康影響:先天性甲状腺機能低下症も検査するべきでは?

福島県衛生研究所御中
福島県立医科大学 放射線医学県民健康管理センター御中

福島原発事故由来の放射性物質による健康影響が懸念されるところです。

以下の3点についてお尋ねします。

1) 「基本調査」と「甲状腺検査」の統一データベースを早急に作成される計画があるかどうか
2) 2歳以下の子どもについて福島と福島以外で甲状腺異常に違いがあるかどうかの調査を実施されるかどうか
3) 先天性甲状腺機能低下症の検査を実施されるかどうか

放射線・公衆衛生プロジェクトのジョセフ・マンガーノとジャネット・シャーマンがOpen Journal of Pediatrics(Vol.3 No.1, March 2013)に発表した論文によれば、予備的研究であるとしながらも、福島原発事故後に放射線量が相対的に高かった米国太平洋岸で、新生児の先天性甲状腺機能低下症が増加しています。

http://www.scirp.org/journal/PaperInformation.aspx?PaperID=28599
米国の太平洋・西海岸諸州における空中ベータ線レベルの上昇と福島原発メルトダウン後の新生児における甲状腺機能低下症の傾向
Elevated airborne beta levels in Pacific/West Coast US States and trends in hypothyroidism among newborns after the Fukushima nuclear meltdown
OJPed> Vol.3 No.1, March 2013
Joseph J. Mangano, Janette D. Sherman

先天性甲状腺機能低下症はチェルノブイリ周辺地域で被ばくとの間に相関関係があり、米スリーマイル島原発事故でも風下地域は風上地域より症例数が増えています。チェルノブイリ後の米国でも1984-1985年と1986-1987年を比べると、症例数は南東部が−1.0%であるのに対して北西部で+23.3%となっています。米インディアンポイント原発周辺の4郡における症例数(新生児当たり)も米国全体の約2倍です。

論文要旨:

ABSTRACT
「さまざまな報告書によれば、先進国において先天性甲状腺機能低下症の発生率が増加しているが、本疾患の検出が改善されていることや、診断基準がより包括的になっていることでこの傾向すべてを説明することはできない。数多くの研究で指摘されている危険因子の1つが、核実験のフォールアウトや原子炉からの放出による放射性ヨウ素への被ばくである。2011年3月11日に日本の福島第一原子力発電所の原子炉4基がメルトダウンしたことで、大量のフォールアウトが世界中に拡散したが、この中に放射性同位体が含まれていた。メルトダウン直後から米国の降雨におけるI-131濃度が測定された結果、通常の211倍に達した。I-131と空中総ベータ線量の最高値が太平洋岸の5州で記録された。これら5州の2011年3月17日から12月31日までに発生した先天性甲状腺機能低下症の症例数は、2010年同期と比べ16%も高かった。対して米国の他の36州では3%低下していた(p < 0.03)。これらグループにおける最大の開き(+28%)は3月17日〜6月30日の間で見られた(p < 0.04)。福島第一原子力発電所由来のヨウ素への被ばくと先天性甲状腺機能低下症リスクの相関関係を深く究明するには、米国その他の国々でさらなる分析が必要である。」

福島県では少なくとも平成16年まで「先天性代謝異常等新生児マス・スクリーニング」が衛生研究所によって実施され、検査項目の1つに先天性甲状腺機能低下症が含まれていました。

福島県ホームページ - 組織別 - 平成18年度以前の年報掲載資料
http://wwwcms.pref.fukushima.jp/pcp_portal/PortalServlet?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=13082

平成17年以降では先天性甲状腺機能低下症の検査の報告を確認することができませんでした。最新の平成23年度福島県衛生研究所年報にも記載がありません。

平成23年度福島県衛生研究所年報
http://wwwcms.pref.fukushima.jp/download/1/H23nennpou_pdf.pdf

また、「県民健康管理調査」の血液検査項目にも先天性甲状腺機能低下症の指標となる甲状腺刺激ホルモン(TSH)が入っていません。

福島県ホームページ - 組織別 - 県民健康管理調査について
http://wwwcms.pref.fukushima.jp/pcp_portal/PortalServlet?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=24287

チェルノブイリやスリーマイルでも先天性甲状腺機能低下症が増加し、そして福島原発事故後の米国でも同疾患が増加していることを考えれば、福島県などでも同疾患の検査が必要ではないでしょうか。以前にも実施していたのですから。

次に、外部被ばく線量の推計等を行う「基本調査」と「甲状腺検査」のデータベースの名寄せができていない件についてです。

今年の2月6日、千葉県松戸市主催で東京大学早野龍五教授の講演会が開催されたおり、早野教授本人から統一データベースが未作成であることを聞きました。統一データベースの作成は来年になるといいます。

福島の甲状腺検査と被ばく線量調査:データは名寄せしていないhttp://2011shinsaichiba.seesaa.net/article/319536344.html

環境省が検査対象から2歳児以下を除いて福島県外3県で甲状腺検査を実施しました。福島県の検査と比べるには不適切な対象設定になっており、放射線による健康影響の心配は消えません。

環境省 報道発表資料−平成25年3月29日−福島県外3県における甲状腺有所見率調査結果について(お知らせ)
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=16520

放射線による健康影響を調べるには、放射線量と健康影響の相関関係をみなければならないので、統一データベースが必要です。

以上から、新生児や乳児の甲状腺関連の検査を強化する必要性が浮き彫りになります。

1)「基本調査」と「甲状腺検査」の統一データベースを早急に作成される計画があるかどうか、2)2歳以下の子どもについて福島と福島以外で甲状腺異常に違いがあるかどうかの調査を実施されるかどうか、3) 先天性甲状腺機能低下症の検査を実施されるかどうか、お聞きしたいと思います。よろしくお願いします。

太田光征
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2013年02月07日

放射性セシウムの体内動態

放射性セシウムの体内動態について、放医研の石原弘氏が「化学」の2012年11月号に書いている。

セシウムの体内動態と排出促進 ●石原 弘
「化学」2012年(67巻)11月号(2012年10月17日)
http://www.fujisan.co.jp/product/366/b/853868/
http://www.kagakudojin.co.jp/kagaku/web-kagaku03/c6711/c6711-ishihara/_SWF_Window.html?pagecode=2
「セシウム摂取直後は心・肝・腎臓に多く,その後,移動して10 日ほどで臓器相互の保持率が一定化し,約80%が全身の筋肉,7%が骨に分布することが知られている(図1).これは臓器ごとにCs+の流入率や流出率が異なり,10日ほどで平衡状態に達するためである.」

石原氏はこの記述と図1の根拠として、Leggettらの下記のレビューを挙げている。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14630424
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0048969703003334
Sci Total Environ. 2003 Dec 30;317(1-3):235-55.
A physiologically based biokinetic model for cesium in the human body.
Leggett RW, Williams LR, Melo DR, Lipsztein JL.

このレビューに掲載されている図を見ると、セシウムの体内動態といっても、放射性セシウムを注射された場合を扱っている。単回注射なのだろう。

要旨でも、特定臓器におけるCsの流入率に関する情報をCs類似元素のKやRbに関する情報で補い、組織から血漿への流出率は平衡状態にある血漿と組織におけるCsの相対含有量から推計したとしている。

A physiologically descriptive model of the biological behavior of cesium in the human body has been constructed around a detailed blood flow model. The rate of transfer from plasma into a tissue is determined by the blood perfusion rate and the tissue-specific extraction fraction of Cs during passage from arterial to venous plasma. Information on tissue-specific extraction of Cs is supplemented with information on the Cs analogues, K and Rb, and known patterns of discrimination between these metals by tissues. The rate of return from a tissue to plasma is estimated from the relative contents of Cs in plasma and the tissue at equilibrium as estimated from environmental studies. Transfers of Cs other than exchange between plasma and tissues (e.g. secretions into the gastrointestinal tract) are based on a combination of physiological considerations and empirical data on Cs or related elements. Model predictions are consistent with the sizable database on the time-dependent distribution and retention of radiocesium in the human body.

福島原発事故後の内部被ばくで問題となるのは、放射性物質の長期摂取による影響であって、単回摂取して臓器間で平衡状態に達した場合の影響ではない。

東北大による安楽殺牛の研究では放射性セシウムが筋肉に集まることが強調されるが、実際は臓器ごとに濃度はかなり異なっている。

http://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20130121_01.pdf
福島第一原子力発電所事故に伴う警戒区域内に残された牛における人工放射性物質の体内分布を明らかに(平成 25年1月21日)

マウスの研究では放射性セシウムが心臓、腎臓、唾液腺(甲状腺近辺)に蓄積することが分かっている。

生体内で心臓、腎臓、唾液腺(甲状腺近辺)に蓄積する放射性セシウム(Cs-137) (放射性セシウムを投与されたマウスのオートラジオグラム)
http://boony.at.webry.info/201111/article_17.html
原論文:
http://jdream2.jst.go.jp/jdream/action/JD71001Disp?APP=jdream&action=reflink&origin=JGLOBAL&versiono=1.0&lang-japanese&db=JMEDPlus&doc=97A0442020&fulllink=no&md5=5a3b9bfa403f19b6815d4f295747f339
和文標題:マウス胎児及び母体における137Csの臓器分布
「特に,母体の器官のなかでも唾液腺が最も高い濃度を示し,投与後1時間目および24時間目では,それぞれ25%/gおよび6.4%/gとなった。」

何より、ユーリ・バンダジェスフスキーがヒトの乳児で、<死因ないし個人>によって各臓器へのCs137分布が一様でないことを見いだしている。

内部被曝−資料
http://2011shinsaichiba.seesaa.net/article/273231204.html
(3) セシウム137は何年後まで残るか(オーストリアの例)/セシウム137は甲状腺・副腎に蓄積しやすい
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/273175611.html

時事の記事では東北大の福本教授が「放射性物質の人体への影響を研究するための第一歩」と話しているが、バンダジェフスキーの知見を無視している。でも、子牛の方が母牛より濃度が高いという発見は貴重。

セシウム濃度、体内部位で差=牛で調査、人にも応用−東北大
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201301/2013012400128&g=soc


太田光征
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福島の甲状腺検査と被ばく線量調査:データは名寄せしていない

2月6日、松戸市主催で下記講演会が開催されたので、参加してきました。

最先端で走る科学者に学ぶ放射線講演会〜内部被ばくについて〜
給食まるごと放射線検査・ホールボディカウンターについて学ぼう
▼会場/市民劇場ホール
▼講師/早野龍五氏(東京大学大学院理学系研究科教授

早野教授の講演会終了後、立ち話で何点か聞きました。

福島で甲状腺検査が行われた結果、相当数の子どもの甲状腺に嚢胞などの症状が確認されています。こうした検査結果と放射線被ばく線量の相関関係が誰しも気になるところです。

この相関関係に関する研究の進展状況がどうなっているのか聞いたのですが、驚いたことに、甲状腺検査と被ばく線量調査の担当主体が違うので、各データ間で名寄せ(番号寄せで構わない)ができていないというのです。統一データベースの作成は来年になるといいます。

早野教授もこの状況は問題視されています。個人情報云々があって、という説明もされるのですが、それはおかしな話だし、なぜ単なる番号寄せ作業にそれほどの時間をかけなければならないのか、不思議です。学界の中にいるので、早野教授にはこの問題の解決に声を上げてほしいと要望しておきました。

[参考]

福島県の子ども甲状腺検査:嚢胞有病率の上昇と被ばくレベルの関係
http://2011shinsaichiba.seesaa.net/article/293739672.html
「県北の住民が相双の住民より被ばくレベルが高いと推定され、県北中心の8月末グループも相双中心の3月末グループと比べて被ばくレベルが高い可能性があることから、8月末における嚢胞および結節の有病率の増加と放射線の関係が心配される。」

講演本体の話の中で何点か気になるところがありました。サッカー活動をしている中学生だったか高校生だったか、放射性塵による内部被ばくはホールボディーカウンター(WBC)検査の結果から、ないことが分かったとしています。

しかし、WBCはある程度の総量を検出するものであって、主に肺に沈着すると思われる少量の放射性塵による内部被ばくをWBCで評価できるのか、非常に疑問です。内部被ばくでは、総量も大事ながら、核種の濃度が非常に重要です。総量が少なくとも(長期にわたって)濃度が高いケースをWBCは見逃すし、シーベルトという指標やICRPのリスクモデルはそもそもこうしたケースを無視しています。

このシーベルトで非がん性疾患のリスクを評価できるのか、という質問を用紙に書いて質問したのですが、質問文が長いということで一番後回しにされ、結局、時間切れ。がんがリスク評価の標準であるという主旨を答えられたのみでした。

質問文には、以下のようなことを書きました。

シーベルトは、生体内での実際の線量濃度ではなく、組織・臓器当たりに平均化した仮想的吸収線量でしかありません。ベラルーシのユーリ・バンダジェフスキーは放射性セシウムの体内分布が一様ではないことを明らかにしています。しかし、国際放射線防護委員会(ICRP)のリスクモデルは放射性核種が体内に均一に分布すると仮定しており、また年齢の違いによる放射線感受性を考慮していません。評価対象となっている健康影響は発がんと遺伝的影響のみで、非がん性疾患、例えば取手市の学校で異常が増加している心血管疾患のリスクを無視しています。ICRPが依拠する放射線影響研究所(放影研)による原爆被爆者の研究で採用された比較対照群は内部被ばくを受けた方であり、放影研による研究は内部被ばくによる影響を差し引いたものです。

放射性セシウムの体内分布について、早野教授は東北大の研究者による福島での死亡牛の検査から、放射性セシウムは筋肉に蓄積するという知見のみを根拠に、ICRPリスクモデルの仮定が妥当だとしていました。私はバンダジェフスキーのヒトでの知見を説明したのですが。


太田光征
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2013年01月05日

『チェルノブイリの長い影〜チェルノブイリ核事故の健康被害』

NHKスペシャル「汚染地帯で何が起きているのか チェルノブイリ事故から4年」(1990年8月30日)
http://youtu.be/6RgYpXH92ts?t=42m50s

衆議院チェルノブイリ原子力発電所事故等調査議員団報告書
http://www.shugiin.go.jp/itdb_annai.nsf/html/statics/shiryo/201110cherno.htm

衆議院チェルノブイリ原子力発電所事故等調査議員団報告書 表紙〜目次

所感

『チェルノブイリの長い影〜チェルノブイリ核事故の健康被害』

表紙〜目次 表示(412KB)
1 派遣議員団の名称及び目的 表示(210KB)
2 派遣議員団の構成 表示(210KB)
3 派遣期間、派遣地 表示(210KB)
4 主な調査内容 表示(210KB)
5 派遣議員団の主な日程 表示(215KB)
6 所感 表示(762KB)
7 調査の概要
(1) ウクライナ
    @チェルノブイリ原子力発電所視察 表示(1.69MB)
    (資料)・チェルノブイリ原子力発電所事故概要(外務省・大使館) 表示(678KB)
         ・チェルノブイリ原子力発電所事故概要(参考文献のとりまとめ) 表示(1.04MB)
         ・(福島原発事故と)チェルノブイリ事故との比較(官邸ホームページ) 表示(2.00MB)
    A放射性廃棄物保管場「ブリャコフカ」及び予定地「ヴェクトル」視察 表示(9.62MB)
    Bチェルノブイリ博物館視察 表示(29.6MB)
    (資料)『チェルノブイリの長い影〜チェルノブイリ核事故の健康被害』
         <研究結果の要約:2006年最新版> 表示(11.5MB)
    Cリトヴィン最高会議議長との会談 表示(908KB)
    (資料)・ウクライナの議会概要 表示(209KB)
    Dルキヤノフ対日友好議連副会長等との懇談 表示(1.97MB)
    E非常事態省チェルノブイリ立入禁止区域管理庁長官等との懇談 表示(2.11MB)
    (資料)・チェルノブイリ原子力発電所事故により放射性物質で汚染された
         地域の法制度に関するウクライナ国家法(1991年) 表示(1.38MB)
         ・チェルノブイリ原発事故被災者の状況とその社会的保護に関する
         ウクライナ国法(1991年)(概要及び本文) 表示(7.06MB)
         ・ウクライナ放射能汚染地図帳 表示(22.6MB)
    F慈善基金「ゼムリャキ」メンバー(原発事故被災者)との意見交換 表示(3.34MB)
    (資料)・チェルノブイリ被災者の慈善市民団体「ゼムリャキ」の活動 表示(1.50MB)
         ・ウクライナ大使館ブリーフ資料等 表示(3.99MB)
(2) オーストリア
    @IAEA(国際原子力機関)事務局との意見交換 表示(3.1MB)
    (資料)・IAEAの概要等 表示(137MB)
    Aツヴェンテンドルフ原子力発電所(実際には使われなかった発電所)視察 表示(1.7MB)
    Bノイゲバウアー・オーストリア国民議会第二議長との会談 表示(1.28MB)
    (資料)・オーストリアの議会制度等 表示(1.6MB)
(3) フランス
    @ITER(国際熱核融合実験炉)視察 表示(1.03MB)
    (資料)・ITER関係資料等 表示(13.3MB)
         ・マルセイユ総領事館ブリーフ資料等 表示(575KB)
    Aフランス原子力政策関係者との会談 表示(1.41MB)
    (資料)・フランス大使館ブリーフ資料等 表示(3.07MB)
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2012年09月28日

チェルノブイリ事故では翌年に甲状腺がんが増加/ベラルーシの子どもの甲状腺がん検査は半年に1回

福島県による甲状腺検査の結果、子ども1人が甲状腺がんであると診断された。チェルノブイリ事故で甲状腺がんが増加したのは事故から数年後であるから今回の甲状腺がんは福島原発事故によるものではない、という見方がある。

しかし、国連放射線影響科学委員会(UNSCEAR)2000年報告、ミハイル・V・マリコによれば、チェルノブイリ事故の翌年に甲状腺がんが増加している。草野信男『原爆症』によれば、原爆の場合も、投下の最初の年に白血病が増加している。

ベラルーシでは子ども・大人の甲状腺がんがチェルノブイリ事故後1年で増加(ミハイル・V・マリコ)/原爆投下後の最初の年に白血病が増加(草野信男『原爆症』)
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/265634282.html

「福島の子どもの甲状腺がんは原発事故によるものではない」という見解に、菅谷松本市長も東京新聞で警鐘を鳴らしている。

福島で小児甲状腺がん 「事故無関係」危うい即断(2012年9月27日、東京新聞)
http://www.windfarm.co.jp/blog/blog_kaze/post-11669

同紙によれば、ベラルーシでは子どもの甲状腺がん検査は半年に1回だそうだ。しかし福島では、山下俊一氏と鈴木眞一氏のおふれで、一部の子どもを除き、2年後まで再検査が行われない。

【福島県健康調査】 山下副学長のおふれ 「カルテ見せず」「再検査2年後」
http://tanakaryusaku.jp/2012/06/0004412

福島県立医大は市民らの疑問・不信に対して言い訳をしているが、検査や結果公表の仕方が改善される見通しは立っていない。

甲状腺の検査改善求め〜市民が県立医大に要望(2012年9月13日)
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1441

「被ばく線量など、個人情報が特定されない方法で、もう少し情報を開示して欲しいとの声があがったが、松井教授は現時点で、情報の公開は難しいと返答。」

しかし、福島以外でも甲状腺検査が実施されているし、そうした地域が増えているから、甲状腺異常と被ばく線量の関係はいずれ明らかになってくるだろう。

東日本大震災:福島第1原発事故 甲状腺検査費など補正予算案を可決−−東海村議会 /茨城
http://mainichi.jp/area/ibaraki/news/20120925ddlk08040124000c.html

福島県の子ども甲状腺検査:嚢胞有病率の上昇と被ばくレベルの関係
http://2011shinsaichiba.seesaa.net/article/293739672.html

太田光征
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2012年09月23日

福島県の子ども甲状腺検査:嚢胞有病率の上昇と被ばくレベルの関係

福島県は第1回グループ(2012年3月末)に引き続き、第2回グループ(2012年8月末)について、子どもの甲状腺検査の結果を公表した。嚢胞有病率が上昇しているが、被ばくレベルの違いと関係しているだろうか。

対象者:

第1回グループ(2012年3月末)
第6回福島県「県民健康管理調査」検討委員会
http://www.pref.fukushima.jp/imu/kenkoukanri/240426shiryou.pdf
47,766名:田村市(県中)、南相馬市、伊達市(県北)、川俣町(県北)、広野町、楢葉町、富岡町、川内村、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村、飯舘村(県北・県中以外は相双)。

第2回グループ(2012年8月末)
第8回福島県「県民健康管理調査」検討委員会
http://www.pref.fukushima.jp/imu/kenkoukanri/240911kentouiinkaisiryou.pdf
対象者:福島市(県北)の44,959名+福島市以外216名※2
※2 福島市以外には、南相馬市、伊達市(県北)、田村市(県中)、川俣町(県北)、楢葉町、富岡町、大熊町、双葉町、浪江町、広野町、飯舘村などが含まれる(県北・県中以外は相双)。

結果(「検討委員会」報告書中):

第1回グループ
5.1mm以上の結節(solid nodule):184人(0.48%)
5.0mm以下の結節:201人(0.53%)
20.1mm以上の嚢胞:1人(0.003%)
20.0mm以下の嚢胞:13,382人(35.11%)
5.1o以上の結節や20.1o以上の嚢胞(B判定):186人(0.5%)
5.0o以下の結節や20.0o以下の嚢胞(A2判定):13,459人(35.3%)

第2回グループ
5.1mm以上の結節:232人(0.55%)
5.0mm以下の結節:153人(0.37%)
20.1mm以上の嚢胞:3人(0.007%)
20.0mm以下の嚢胞:18,136人(43.12%)
5.1o以上の結節や20.1o以上の嚢胞(B判定):239人(0.6%)
5.0o以下の結節や20.0o以下の嚢胞(A2判定):18,119人(43.1%)

考察:

第8回報告書の「甲状腺検査の結果概要A2 年齢区分・性別・年度による判定割合」(16ページ)によれば、4つの年齢区分のいずれでも8月末の方がA2判定の嚢胞および結節(英語ではまとめてnoduleと呼ばれる)の有病率(prevalence)が増加しており、B判定についてもほとんどの年齢区分で8月末に有病率が増加していることから、これらの有病率の増加は検査対象者の年齢分布の違いによるものではないと思われる(嚢胞および結節は一般に年齢が高いほど多いことが知られている)。

土地の汚染度に関しては、3月末の検査対象地域(主に相双)は8月末の検査対象地域(主に福島市=県北)より高いが、第8回報告書の「【先行調査+全県民調査】実効線量別推計結果内訳」(11ページ)によれば、福島県の中でも地域によって「外部被ばく」のレベルが異なる。

「基本調査」の回答率が22.9%、線量推計率が26.0%(同1ページ)なので全体の推計ができているわけではないが、県北の住民の被ばくレベルは1mSv未満が33.5%、1mSv以上が66.4%であるのに対して、相双は1mSv未満が72.5%、1mSv以上が27.4%となっている。

県北の住民が相双の住民より被ばくレベルが高いと推定され、県北中心の8月末グループも相双中心の3月末グループと比べて被ばくレベルが高い可能性があることから、8月末における嚢胞および結節の有病率の増加と放射線の関係が心配される。

広島、長崎の原爆被爆者における甲状腺結節と自己免疫性甲状腺疾患の放射線量反応関係 被ばく55-58 年後の調査
JAMA 295(9):1011-22, 2006
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/11/dl/s1128-20c.pdf
「全充実性結節、悪性腫瘍、良性結節、のう胞の有病率と線量との正の関係が認められた。」

第8回報告書は「これまでの疫学調査により100mSv以下での明らかな健康への影響は確認されていないことから、4ヶ月間の積算実効線量推計値ではあるが、『放射線による健康影響があるとは考えにくい』と評価される。」(3ページ)としているが、100mSv以下で健康影響を確認している疫学調査※は数多くあり、8月末までの甲状腺検査の結果からも、「健康影響があるとは考えにくい」との結論を現段階で下すことはできない。

※ 内部被曝−資料: 東日本大震災被災者支援千葉西部ネットワーク
http://2011shinsaichiba.seesaa.net/article/273231204.html

福島での健康調査を率いる山下俊一氏は、甲状腺検査結果と放射線量の関係を分析できるよう、生データを一刻も早く公表すべきである。また、この検査結果が意味するところを過去の同様の結果と比較するなど、客観的な説明を自ら行う責任を果たさなければならない。

太田光征
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2012年09月19日

Status of Fukushima Children's Thyroid

[Summary : I would like to know the prevalence of thyroid nodules in children other than Fukushima which is based on the ultrasonography with resolution of 1mm. I would appreciate if anyone could present such data.]

Fukushima Prefecture has been conducting health examination of their children under 18 years old. On September 11, 2012, the Radiation Medical Science Center for the Fukushima health management survey, Fukushima Medical University has published the 8th (2012) report of the first thyroid examination of the second group.

http://fukushima-mimamori.jp/thyroid/media/thyroid_status_201209.pdf

The detailed translation of the report is here (but please note that “nodule” is meant for “solid nodule” except cyst in the translation:
FukushimaVoice: Fukushima Thyroid Examination Part 2
http://fukushimavoice-eng.blogspot.jp/2012/09/fukushima-thyroid-examination-part-2.html

In total of 42,060 children of the second group analyzed, the nodules were diagnosed by ultrasonography with the resolution of 1mm as below.

Solid nodule (A2 criterion) ≦ 5.0mm : 153 (0.37%)
Solid nodule (B criterion) ≧ 5.1mm : 232 (0.55%)
Cyst (A2 criterion) ≦ 20.0mm: 18,136 (43.12%)
Cyst (B criterion) ≧ 20.1mm : 3 (0.007%)

The children of A2 criterion are not basically to take the second examination during next two years and the children of B criterion are to take the second examination relatively soon.

Among 186 diagnosed as B criterion from 38,114 in the 2011 first examination of the first group, one has already been diagnosed as having thyroid cancer in the second examination.

According to the article below, the prevalence of thyroid nodules in children is up to 3% by ultrasound scan. I wonder the prevalence of 43.12% in Fukushima children can be compared with 3% of the article as the resolution for the latter is unclear.

Management of Thyroid Nodules in Children
http://www.eurospe.org/clinical/CPC%20Docs/ManagementOfThyroidNodulesInChildren.pdf

The Fukushima Health Examination is led by Dr.Shunichi Yamashita, Vice Chancellor of Fukushima Medical University. The University is not willing to open the raw echo images even to the subjects, saying “the images can be falsified”.

http://mainichi.jp/select/news/20120826k0000e040108000c.html

Dr.Yamashita has responsibility to explain the implication of the examination results based on the past data, but does not.

Urinary Iodine Levels and Thyroid Diseases in Children; Comparison between Nagasaki and Chernobyl
https://www.jstage.jst.go.jp/article/endocrj1993/48/5/48_5_591/_pdf

Dr.Yamashita wrote in the above paper:

“Comparison of thyroid abnormalities between Gomel, Belarus (n=19,660) and Nagasaki (n=250), detected by the ultrasound screening.”
“Nodules more than 5 mm in diameter were considered to be "positive".”
“In Nagasaki, only four cases showed goiter (1.6%) and two cases (0.8%) had cystic degeneration and single thyroid cyst. There was no evidence of thyroid nodule detected by US examination.”

In Japan, the term “nodule” is used for the meaning of “solid nodule”.

As the Nagasaki subjects are not sufficient and the measuring criterion of cyst is not described, we can not reliably compare Fukushima and Nagasaki.

So I would like to know the prevalence of thyroid nodules in children other than Fukushima which is based on the ultrasonography with resolution of 1mm. I would appreciate if anyone could present such data.

Mitsumasa Ohta
otasa@nifty.com
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2012年08月16日

坪倉正治医師らによる南相馬市民の内部被ばく調査(米国医師会雑誌、2012 年8月15日号)

東大の坪倉正治医師らが南相馬市民の内部被ばく調査を2011年9月から2012年3月にかけて実施した。Enformableが伝えている。

Fukushima workers being verbally assaulted and physically abused says Japanese research team | Enformable
http://enformable.com/2012/08/fukushima-workers-being-verbally-assaulted-and-physically-abused-says-japanese-research-team/?utm_source=feedburner&utm_medium=email&utm_campaign=Feed%3A+Enformable+%28Enformable%29

A separate report in the August 15th issue of JAMA lead by Masaharu Tsubokura, M.D., of the University of Tokyo, researchers studied the amount of internal radiation exposure among residents of Minamisoma, a city north of the Fukushima Daiichi power plant. In total, 3,286 individuals (or 34.6%) had detectable levels of cesium, including 235 children (16.4%) and 3,051 adults (37.8%). In children, the concentration ranged from 2.8 to 57.9 Bq per kg, while for adults the range was 2.3 to 196.5 Bq per kg.

The tests were done between September 2011 and March 2012. The researchers note that partially due to the voluntary nature of the screenings, and also because this screening program started 6 months after the nuclear power plant disaster, higher exposure levels might have been detected earlier.

論文(レター)が米国医師会雑誌の8月15日号に掲載されている。

JAMA Network | JAMA: The Journal of the American Medical Association | Internal Radiation Exposure After the Fukushima Nuclear Power Plant Disaster
http://jama.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=1346169

Enformableの記事によれば、放射性セシウムは子ども(16.4%)で2.8-57.9 Bq/kg、大人(37.8%)で2.3-196.5Bq/kgが検出された。全体では34.6%に当たる3286人から検出された。


この検出濃度は、バンダジェフスキーが子どもで心電図異常が発生するとした10Bq/kg以上を含むものとなっている。

内部被曝−資料
http://2011shinsaichiba.seesaa.net/article/273231204.html
(25) 『放射性セシウムが人体に与える医学的生物学的影響〜チェルノブイリ原発事故被曝の病理データ〜』(Y・I・バンダジェフスキー著、合同出版)
ベラルーシの子どもたちにCs137の体内蓄積量10Bq/kg程度で心電図異常が発生。

南相馬市は2回に分けて内部被ばく調査の結果を公表している。2回目は、実施が2011年9月26日から2012年3月31日まで。

市民の内部被ばく検診結果(1)
http://www.city.minamisoma.lg.jp/shinsai2/kensa/hibakukenshinkeka.jsp
市民の内部被ばく検診結果(2)
http://www.city.minamisoma.lg.jp/shinsai2/kensa/hibakukenshinkeka2.jsp

2回目の実施時期は論文の対象時期と同じだが、結果は市のサイトと論文で少し違っている。

市のサイトによれば、被験者数とセシウム不検出者数はそれぞれ、子どもで1688人と1439人、大人で7814人と5299人だから、検出率は子どもで14.75%、大人で32.18%となる。子どもと大人全体では、被験者数が9502人、不検出者数が6738人だから、検出者数は2764人、従って検出率は70.9%となる。

やはり少し違うが、理由は分からない。

いずれにしても、今年3月段階では健康影響が心配されるレベルだったといえる。



Enformableのこの記事では、福島原発事故後の東電社員の精神状態について防衛医大などのグループが実施した調査の結果も紹介されている。

日本の新聞も報じているが、Enformableにあるように物を投げられるなどの「身体的虐待」については触れられていない。

The biggest reason for the feelings of mental anguish was verbal or physical abuse, such as receiving strong insults and being targeted by thrown objects, according to the report.

朝日新聞デジタル:福島原発の東電社員、4割に心の変調 事故後の中傷で - 社会
福島原発の東電社員、心の傷は3倍
http://www.saitama-np.co.jp/news08/15/03.html


太田光征
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2012年07月31日

栃木県那須町が放射性物質による健康影響の検査(甲状腺エコー検査など)を助成

放射性物質による健康影響検査費の助成について - 那須町公式ホームページ
http://www.town.nasu.lg.jp/hp/page000002100/hpg000002050.htm

「町では、子どもたち等の健康を長期的に見守っていく必要があることから、甲状腺エコー検査、尿および母乳の放射性物質検査費の助成を実施しています。」

福島県、山下俊一氏率いる福島医大、文科省・厚生労働省が放射線の健康被害を隠ぺいする体制を敷いていると思われる中で、自治体が公的に助成をしている意義は非常に大きいと思います。

太田光征

福島では子どもの35%の甲状腺から嚢胞が検出されたと山下俊一氏が報告しています。山下氏が2000年に長崎の子どもを対象にした調査では、嚢胞検出率はわずかに0.8%でした。山下氏は一部を除いて、福島の子どもの検査を2年後までするな、と全国の甲状腺学会会員に通知しています。

ふくしま集団疎開裁判: 【裁判報告2】35.1%の子どもに「のう胞」が見つかった福島県民甲状腺検査結果(第2回目):3.11以前の山下見解を鏡にして3.11以後の山下見解を写し出した意見書を提出
http://fukusima-sokai.blogspot.jp/2012/05/351.html
ふくしま集団疎開裁判・松崎道幸意見書(2012年5月19日)
http://1am.sakura.ne.jp/Nuclear/kou131Matsuzaki-opinion.pdf

金子勝氏
https://twitter.com/masaru_kaneko/status/227175942001405952
福島県立医大は原発事故による県民健康管理調査や放射線研究に取り組む新センターの基本構想を出す。一方で,インターネットを通じて被曝線量を推計できるシステムを妨害しながら「人類の財産にしたい」?福島県民はモルモット?原発事故で焼け太りです。 http://goo.gl/JadA1

東大医科学研究所の上昌宏氏
https://twitter.com/KamiMasahiro/status/80275471840972800
上 昌広 ‏@KamiMasahiro
飯舘村で一緒に健康相談した医師から。何考えているんだろう。 「本日、病院幹部(私もその一人)に文科省と厚労省の連名で通達が書面できました。原発被害を受けた地域への関係学会が認めない健康診断や調査は住民たちの負担を増やすので、許可を得てからやりなさいと」
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2012年06月14日

福島原発事故による被ばく線量の評価に関するWHO中間報告

WHO(世界保健機関)が福島原発事故後の日本内外における被ばく線量の評価に関して中間報告を発表した。IAEA(国際原子力機関)の研究者も執筆者に加わっていて、さらに信用できないが。

WHOスポークスマンはメディアに「浪江町は(乳児の甲状腺被害を)注視すべき地域」と語っている。

WHO | World Health Organization
http://www.who.int/ionizing_radiation/en/

WHO | Preliminary Dose Estimation from the nuclear accident after the 2011 Great East Japan Earthquake and Tsunami
http://www.who.int/ionizing_radiation/pub_meet/fukushima_dose_assessment/en/index.html

☢ Preliminary dose estimation from the nuclear accident after the 2011 Great East Japan Earthquake and Tsunami
http://whqlibdoc.who.int/publications/2012/9789241503662_eng.pdf

46〜47ページの表4によれば、最初の4カ月だけで、福島県浪江町の乳児の甲状腺預託等価線量(吸収線量×放射線荷重係数)は100-200 mSvと推定され(全員がというわけではない)、その50パーセントが呼吸、30パーセントが地面からの外部被ばくによるとした。特に呼吸による分は、適切な避難、甲状腺ブロックをしていれば避けることができた被ばくではないか。(2013年2月9日訂正:等価線量→預託等価線量)

チェルノブイリ事故後に小児甲状腺がんが増加したのはミルク中の放射性ヨウ素が原因で、福島原発事故の状況とは異なるとして、甲状腺ブロック不要と結論付けた専門家がいた。

福島原発事故への対応−小児甲状腺ブロックは不要、放射線の正しい知識を(2011年3月24日)
http://www.japanthyroid.jp/img/info/20110324.pdf
被災者の皆様、とくにお子さんをお持ちの被災者の皆様へ | 日本核医学会(2011年3月18日)
http://www.jsnm.org/japanese/11-03-18
安定ヨウ素剤による甲状腺ブロックについて(日本医科大学武蔵小杉病院緊急対策本部)
http://kosugi-h.nms.ac.jp/news/424.html

弘前大被ばく医療総合研究所の床次眞司教授が実施した調査によれば、65人のうち50人から放射性ヨウ素が検出され、5人が50ミリシーベルトを超えていた。

住民65人中50人から放射性ヨウ素を検出、5人が国際基準の50ミリシーベルト超え
http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-1599.html

IAEAは甲状腺がんを防ぐヨウ素剤服用基準を50ミリシーベルトと規定している。甲状腺ブロックが不要とした専門家の判断の妥当性について検証が必要だ。

ジャパントゥデイの記事(ロイターの配信)は「浪江町は注視していかなければならない地域だ」というWHOスポークスマンの発言を紹介している。

WHO releases mixed Fukushima radiation report ‹ Japan Today: Japan News and Discussion
http://www.japantoday.com/category/national/view/who-releases-mixed-fukushima-radiation-report

Infants in Namie were thought to have received thyroid radiation doses of 100-200 mSv, it added. The thyroid is the most exposed organ as radioactive iodine concentrates there and children are deemed especially vulnerable.

“That would be one area because of the estimated high dose that we would have to keep an eye on,” WHO spokesman Gregory Hartl told Reuters. “Below 100 mSv, the studies have not been conclusive.”

太田光征
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2012年06月07日

東日本では放射能汚染県ほど子どもと大人の病死者数が増加している

※ 大人のデータを追加し、タイトルを「東日本では放射能汚染県ほど子どもの病死者数が増加している」から「東日本では放射能汚染県ほど子どもと大人の病死者数が増加している」に変更した。放射能汚染地図を青森、石川、福井、愛知を含むように文科省第4次航空機モニタリングによるものに差し替えた。(2012年6月9日)

※ 年齢区分に1〜19歳と20歳以上を加え、「考察」を追加した。(2012年7月23日)

※ Fig.7「日本(全国)における乳幼児病死者数の経年変化」を追加した。(2012年7月24日)



福島県で0歳児を除く19歳以下の子どもの病死者数が福島原発事故後の2011年3〜11月に前年同期と比べ増加し、千葉県でも4〜29歳までの病死者数が増加(0〜3歳までは減少)していることが報告されている。

「福島県の子ども」の病死者数について−政府・人口動態統計から分かった事故後の変化−(中手聖一、2012年5月14日)
http://dl.dropbox.com/u/17135518/nakate.pdf
千葉県で子ども病死者数の減少傾向が2011年に逆転(太田光征、2012年05月29日)
http://2011shinsaichiba.seesaa.net/article/272401738.html

子どもの病死者は元々少ないため、これだけの結果をもって放射線の影響だと断定することは難しい。そこで、岐阜・愛知と北陸3県を含む東日本すべてについて分析し、汚染度と病死者数の変化に相関関係があるかどうかを見た。

前回と同様に政府の人口動態統計から死亡者数データを割り出した(総数から「傷病及び死亡の外因」を除いた)。残念ながら2008年、2009年については死因別・年齢別・都道府県別のデータがそろっていないため、2010年と2011年(3月〜11月)だけを比較した。病死者数の変化に比べて人口変動は無視できるので、病死者数を人口で割った死亡率は求めていない。子どもの死亡数の多くを0歳児が占めるので、他の年齢の子どもの挙動が埋没しないように0歳を独立させ(Fig.7参照)、年齢を0歳、1〜4歳、5〜19歳の3区分に分けて病死者数を集計した。大人は子どもより病死者数が多いので、10歳区分で細かく集計した。

使用データ:
人口動態調査 結果の概要|厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/81-1a.html
人口動態統計月報(概数)

日本(全国)における乳幼児病死者数の経年変化(Fig7)


子どもの結果をFig.1とFig.2に、大人の結果をFig.3とFig.4に示す。

一目瞭然、0歳、1〜4歳、5〜19歳の3区分のいずれかで病死者数の対前年比が1.5倍以上の都道府県は、岩手、山形、福島、栃木、千葉、長野の6県であった。明らかに放射能汚染された県に集中している。1.5倍未満では、静岡の1.41倍(1〜4歳)、埼玉の1.36倍(5〜19歳)などと続く。

20-29歳、30-39歳、40-49歳、50-59歳、60-69歳、70-79歳、80-89歳、90-99歳、100歳-のいずれかの年齢区分で病死者数の対前年比が1.2倍以上の都道府県は、宮城、秋田、山形、福島、栃木、群馬、千葉、富山の8県であった。特に岩手の20-29歳における0.56倍を顕著な例として、対前年比が1未満、つまり病死者数が減少した年齢区分もこれらの県に見られる。しかし、病死者数の対前年比の高い県が、秋田と富山(富山も一部汚染されているが)を除けば、これら6県の放射能汚染県に集中していることが特徴である。

福島原発事故後の東日本における病死者数(Fig1)

福島原発事故後の東日本における病死者数(Fig2)

福島原発事故後の東日本における病死者数(Fig3)

福島原発事故後の東日本における病死者数(Fig4)


年齢区分1〜19歳と20歳〜を加えた場合の結果をFig.5とFig.6に示す。

1〜19歳で病死者数の対前年比が1.2以上の都道府県は、高い順から栃木、岩手、福島、長野、茨城であった。

年齢区分を20歳以上でまとめた場合、病死者数の対前年比が1.05以上の都道府県は、高い順から宮城、福島、岩手、山形、茨城となる。

福島原発事故後の東日本における病死者数(Fig5)


福島原発事故後の東日本における病死者数(Fig6)


0歳児を除き、年齢区分を子どもと大人で集約した場合にも、病死者数の対前年比が高い県は、放射能汚染が見られる県に集中している。

放射線によって病死者が増加した可能性が極めて高い。

文部科学省による 第4次航空機モニタリングの測定結果について(平成23年12月16日)
http://radioactivity.mext.go.jp/old/ja/1910/2011/12/1910_1216.pdf
文科省航空機モニタリング(2011年12月16日)


[考察]

この分析の解釈については幾つか注意しなければならない。

死亡率については上げる要因と下げる要因(医療など)の2つが絡み合い、死亡率を上げる要因による影響が死亡率を下げる要因による影響に隠れること、あるいはその逆が、各年齢区分の組み合わせで起こり得る。

また、病死者数は放射線の影響がなくとも変動する。特に、元々病死者が少ない子どもの場合や、人口が少ない都道府県では変動が大きくなる。

例えば千葉県では、乳児死亡率が年々低下している傾向(死亡率を下げる要因が働いている)にあり、同時に変動が当然あって、単調減少ではなく、年度によっては増加している。

平成22年人口動態統計の概況(確定数)/千葉県
http://www.pref.chiba.lg.jp/kenshidou/toukeidata/kakushukousei/jinkoudoutai/h22-gaikyou.html
表5(エクセル:42KB)人口動態総覧・年次推移(乳児死亡率(生後1年未満の死亡)と死産率(妊娠満12週以後の死児の出産)が年々低下)

汚染度の低い秋田県・富山県・長野県などが病死者数の対前年比が高い県のリストに入っていても、人口が少なく病死者数の変動が特に大きいのだから、不思議ではない。

こうした変動による影響を除くには、病死者数の対前年比が高い都道府県グループと低いグループについて、汚染度の比較をすればよい。汚染度の高い都道府県1つと汚染度の低い都道府県1つを取り上げて、病死者数の対前年比を比較しても、あまり確かなことは言えない。

東京は長野より汚染度が高いのに、なぜ長野がリストに入り、東京が入らないのか?

前段のほかに、特に東京は長野より人口が桁違いに多く、また東京すべてが等しく汚染されているわけではなく、東京の中でも線量の高い地域(ホットスポットとなってしまった千葉県東葛地域の隣接地域など)の人口が、線量の低い地域の人口に埋没してしまう効果を考慮しなければならない。逆に、東葛地域を含め、線量の高い千葉県西部・北部は同県の中でかなりの人口を占めている。

千葉県毎月常住人口調査月報(最新) /千葉県
http://www.pref.chiba.lg.jp/toukei/toukeidata/joujuu-geppou/joujuu.html
文部科学省による埼玉県及び千葉県の航空機モニタリングの測定結果
http://radioactivity.mext.go.jp/old/ja/1910/2011/09/1910_092917_1.pdf

空間線量(地上1メートル)が0.1μSv/h超の市区町村:
花見川区
稲毛区
美浜区
銚子市
市川市
船橋市
木更津市
松戸市
野田市
茂原市
成田市
佐倉市
習志野市
柏市
勝浦市
流山市
八千代市
我孫子市
鎌ケ谷市
浦安市
印西市
白井市
香取市
酒々井町
栄町
神崎町
多古町
東庄町
芝山町
全人口の73%


国勢調査 基本集計結果 平成22年 人口等基本集計結果概要
http://www.toukei.metro.tokyo.jp/kokutyo/2010/kt-10index1.htm
第3表 区市町村、男女別人口及び世帯 【Excel】(66KB)
文部科学省による東京都及び神奈川県の航空機モニタリングの測定結果について(平成23年10月6日) | 文部科学省
http://radioactivity.mext.go.jp/ja/contents/5000/4897/view.html

空間線量(地上1メートル)が0.1μSv/h超の市区町村:
足  立  区
葛  飾  区
江 戸 川 区
八 王 子 市
青  梅   市
日  野  市
あ き る 野 市
檜  原   村
奥 多 摩 町
全人口の21%



今、福島県では福島医大副学長の山下俊一氏が原発事故による健康被害の調査を牛耳っている。福島県が4月に発表した子どもの甲状腺調査の結果によれば、35%の子どもにのう胞が発見された。

甲状腺検診調査結果(2012年4月26日)
http://www.pref.fukushima.jp/imu/kenkoukanri/240125shiryou.pdf

山下氏は福島原発事故前に長崎やチェルノブイリ周辺でも子どもの甲状腺調査を行っている。それらの結果がふくしま集団疎開裁判の松崎道幸意見書に他の研究結果とともにまとめられているが、いずれものう胞保有率は1%以下で、福島の35%という保有率の異常さが際立っている。しかし山下氏はこれらのデータを積極的に公表しようとしない。

ふくしま集団疎開裁判: 【裁判報告2】35.1%の子どもに「のう胞」が見つかった福島県民甲状腺検査結果(第2回目):3.11以前の山下見解を鏡にして3.11以後の山下見解を写し出した意見書を提出
http://fukusima-sokai.blogspot.jp/2012/05/351.html
ふくしま集団疎開裁判・松崎道幸意見書(2012年5月19日)
http://1am.sakura.ne.jp/Nuclear/kou131Matsuzaki-opinion.pdf

山下氏はさらに、今年1月16日付で日本甲状腺学会会員あてに「小さな結節や嚢胞の所見者については追加調査をするな」という主旨の通知や、震災直後の昨年3月24日にも早々に、日本核医学会の3月18日付通知を根拠に、同学会会員あてに「小児甲状腺ブロックは不要」との通知を出している。

山下俊一氏による追加検査禁止通知(2012年1月16日)
http://onodekita.sakura.ne.jp/sblo_files/onodekita/image/2012013109-f346d.jpg
福島原発事故への対応−小児甲状腺ブロックは不要、放射線の正しい知識を(2011年3月24日)
http://www.japanthyroid.jp/img/info/20110324.pdf
被災者の皆様、とくにお子さんをお持ちの被災者の皆様へ | 日本核医学会(2011年3月18日)
http://www.jsnm.org/japanese/11-03-18

山下氏による健康被害調査は研究材料を得ることが目的であって、健康被害を防止することが目的であるとは思えない。このままでは文字通り殺されてしまう。

福島では真っ先に山下氏を健康被害調査の責任者から降ろすとともに、千葉など他の放射能汚染県でも早急に本腰を入れた健康被害調査を開始する必要がある。

太田光征
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2012年06月03日

内部被曝−資料

2012年6月3日 被災者支援千葉西部ネットワーク学習会(内部被曝)資料

(1) 物質粒子線としてのアルファ線(ヘリウム原子核)とベータ線(電子)はエネルギーが高く、物に当たるとすぐ止まるので、主に内部で被ばくをもたらす。放射性微粒子は一カ所で長い期間にわたって高エネルギーの放射線を出し続けることが可能。より低エネルギーの電磁波としてのX線やガンマ線は透過力があるので、内部でも外部でも効く。体に全体的に作用する。放射線は原子核の現象で、化学反応は核の周囲の電子の相互作用。1ベクレル(Bq)→1秒間に核が1回崩壊。1ミリシーベルト(mSv)→60兆の細胞核に平均1回の放射線が当たった時の生物影響。

http://unitingforpeace.seesaa.net/article/269682394.html
酸化プルトニウム(239Pu02)を吸引して14カ月後のマウス肺における放射線誘導線維化結節

(2) アピタル_内部被曝通信〜福島・浜通りから/坪倉正治_すべての家庭菜園がダメだとはいわないが
https://aspara.asahi.com/blog/hamadori/entry/d48mWRA9oU
南相馬市立総合病院非常勤医として東京大医科研医師の坪倉正治氏が福島の方のホールボディーカウンター検査を実施している。体内セシウムは全体として減少傾向にあるが、一部に減少速度がにぶい方がいるという。

(3) セシウム137は何年後まで残るか(オーストリアの例)/セシウム137は甲状腺・副腎に蓄積しやすい
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/273175611.html
オーストリア・グラーツの土壌のCs137汚染は2.5〜3.5万Bq/m^2で、東葛地域の1万〜6万Bq/m^2(2011年9月、文科省)と重なる。筋組織のCs137濃度は急に立ち上がり、87年の約100 Bq/kgをピークに減少するが、90年でも約10 Bq/kg(バンダジェスフスキーによれば子どもの心電図異常が現れるレベル)が残っている。天然の放射性核種K40は約100 Bq/kgで一定だった。Cs137濃度は乳児>小児>成人の順に高い。

(4) 震災被災者の間で増加している心血管疾患の増加の原因はストレスだけか
http://2011shinsaichiba.seesaa.net/article/273181134.html
去る3月の第76回日本循環器学会では震災被災者の間で心血管疾患が増加していることが何件か報告された。いずれもストレスを原因に挙げている。副腎から分泌されるホルモンのアルドステロンは心血管疾患を促す。チェルノブイリ事故処理者の間ではアルドステロンの値が上昇した。アンジオテンシンII-アルドステロンが放射線誘導心疾患(RIHD)で重要な役割を果たしているという仮説がある。

(5) 東葛地区の高汚染地域で子どもに「末梢血リンパ球異常」、それ以外の地域では所見なし
http://2011shinsaichiba.seesaa.net/article/255887148.html
高線量地域(柏、三郷、東葛地域周辺)で小学生以下の子ども17人中8人で末梢血リンパ球異常が認められたものの、それ以外の地域では見られない。

(6) 千葉県で子ども病死者数の減少傾向が2011年に逆転
http://2011shinsaichiba.seesaa.net/article/272401738.html
0〜3歳までは病死者が減少しているが、4〜29歳まで増加している。福島でも0歳を除く19歳までの全体で病死者が増加。

(7) 福島県による子どもの甲状腺検査:山下俊一氏は比較対照となる長崎でのデータを公表せず
http://2011shinsaichiba.seesaa.net/article/273198267.html
福島県が県民健康調査の結果を4月に発表。5.0ミリ以下の結節や20ミリ以下の嚢胞があった子どもは35.3%(うち嚢胞は35.1%)、5.1ミリ以上の結節や20.1ミリ以上の嚢胞があった子どもは0.5%(結節は184人、0.48%)。山下俊一氏は長崎県について2000年のデータを取っていた。嚢胞は0.8%で、5ミリ以上の結節が認められた人は0人であった。

(8) 放射線と公衆衛生プロジェクト
Joseph J. Mangano and Janette D. Sherman
http://www.radiation.org/reading/pubs/HS42_1F.pdf
米疾病管理予防センター(CDC)に登録された米国内122都市の死亡者数データ(速報値)によれば、3.11後の14週にかけて、乳幼児死亡数は前年同期比8.37パーセント減であったが、3・11後の14週は同1.80パーセント増であった。全米では822人の乳幼児死亡数が過剰死と推定される。チェルノブイリ事故後4カ月間の乳幼児死亡数は前年同期比0.1パーセントの増加で、事故前4カ月間は同2.3パーセントの減少(確定値)。2012年2月23日に過剰死を22000に修正(http://www.radiation.org/reports/JapanUpdateTo22000.pdf


(9) 国際放射線防護委員会(ICRP)が依拠する放射線影響研究所は内部被ばくを無視
市民と科学者の内部被曝研究会第1回総会記念シンポジウムの報告|ACSIR 内部被曝問題研(沢田昭二)
http://www.acsir.org/news/news.php?19#top
インゲ・シュミッツ=フォイアハーケ論文「『無害な放射線閾値』からの時間のかかる決別」と解説
http://www.acsir.org/info.php?10
市民・科学者国際会議 放射線による健康リスク〜福島「国際専門家会議」を検証する〜(2011年10月12日)
http://www.crms-jpn.com/art/140.html
実態とかけ離れた放影研の被爆者研究:沢田昭二(物理学博士、名古屋大学名誉教授)
http://www.ustream.tv/recorded/17827015
日本記者クラブ・記者会見|ACSIR 内部被曝研(2012年1月27日)
http://www.acsir.org/news.php?3
【FPAJ主催】市民と科学者による内部被ばく研究会 記者会見(2012年1月27日)
http://www.ustream.tv/recorded/20030116#utm_campaign=t.co&utm_source=20030116&utm_medium=social

(9) 1945年の原爆投下後、米国が設立した原爆傷害調査委員会(ABCC)、1975年に後を継いだ放射線影響研究所(放影研)の目的は、爆発直後の初期放射線(1分以内の中性子線、ガンマ線)の影響を調べることだった。初期放射線が届かない距離にいた方、従って被ばく量がほとんどゼロとされた方でも、下痢、脱毛、紫斑といった急性症状を発症した。こうした被害は放射性微粒子による内部被ばく(残留放射線)によるものと考えられ、被害から被ばく量を評価すると1Sv(シーベルト)前後になる方もいた(問題となっている低線量内部被ばくはその10分の1である100mSv=ミリシーベルト)。ABCC評価の数十倍となる内部被ばくの影響が切り捨てられ、しかもこうした被ばく者を対照群として研究が行われた。さらに、調査対象時期は1950年10月1日以後だったから、それまでの健康被害が除外され、比較的抵抗力の強い方のみが研究対象となった。ICRP(国際放射線防護委員会)のリスク評価はこうした研究に基づいており、これが現在の政府基準などに反映されている。ICRPは発足当時、「内部被ばく委員会」を設置したが、2年で閉じた。カール・モーガン委員長は「ICRPは原子力産業に依拠する立場であったため」と証言している。

(10) 矢ヶ崎克馬「内部被曝──原爆・劣化ウラン兵器と人類への宿題(要旨)」
http://www.geocities.jp/hokkaihankakuishi/yagasaki.html
・放影研は1945年9月17日に広島・長崎を枕崎台風が襲った後の測定に基づき、残留放射線を評価(被曝線量評価システムのDS86とDS02)。
・2007年6月6日付中国新聞『原爆残留放射線の人体影響、ABCCに指定調査を促す』(米原子力委員会からABCC研究者への書簡で1969年と81年のホールボディーカウンター計測について)「まず今の時点で調査しても、原爆投下時の内部被曝がゼロであるという結果を得ても、原爆投下時の内部被曝の可能性を否定しているわけではない」「しかしいま否定的な見解を出すということは、被爆者が統計的に比較される対象の非被爆者コントロール群としている人々と比べて、放射線被曝の量が違わないということを示すことで、非常に貴重だ」

(11) 放射線影響研究所の比較対照群も被爆者である
インゲ・シュミッツ=フォイアハーケ(ECRR現会長)論文(原爆被爆者認定集団訴訟で採用)
Health Phys. 1983 Jun;44(6):693-5.
Dose revision for A-bomb survivors and the question of fallout contribution.(ペーパーとしての掲載を拒否されレターとして掲載)
Schmitz-Feuerhake I.
『原爆症認定集団訴訟たたかいの記録―明らかにされたヒバクの実相―、第2 巻資料集』(原爆症認定集団訴訟・記録集刊行委員会[編]、p.284、 日本評論社、2011)
放射線影響研究所の比較対照群(遠距離被爆者と入市被爆者)は日本人平均と比べ、甲状腺がん、白血病、乳がんの発症率がそれぞれ3.4〜4.1倍、1.8倍、1.5〜1.6倍。早期入市者の死亡相対リスクはかなり大きい。

(12) Kusano N, (1953) Atomic Bomb Injuries; Japanese Preparatory Committee for Le Congrès Mondial des Médicins pour lÉtude des conditions Actuelles de Vie Tokyo: Tsukiji Shokan.
ECRR 2010(欧州放射線リスク委員会2010年勧告)によれば、初期の症例総数は東大教授の故草野信男が報告している。草野は被曝3カ月後に最初の白血病の症例が現れ、原爆投下後に被爆地へ入市した入市被曝者の間でも発症があったことを示している。

(13) ベラルーシでは子ども・大人の甲状腺がんがチェルノブイリ事故後1年で増加(ミハイル・V・マリコ)/原爆投下後の最初の年に白血病が増加(草野信男『原爆症』)
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/265634282.html
国連放射線影響科学委員会(UNSCEAR)2000年報告も、ベラルーシではチェルノブイリ事故後1年で子どもの甲状腺がんが増加していることを示している。

(14) ビデオ「真実はどこに?―WHOとIAEA 放射能汚染を巡って」
http://www.youtube.com/watch?v=oryOrsOy6LI
世界保健機関(WHO)と国際原子力機関(IAEA)が共同で開催した2001年キエフ国際会議の模様を捉えたドキュメンタリー
http://www.youtube.com/watch?v=oryOrsOy6LI&feature=youtu.be&t=3m40s
http://youtu.be/oryOrsOy6LI?t=44m00s
http://www.youtube.com/watch?v=oryOrsOy6LI&feature=youtu.be&t=49m5s

(15) 公的機関はチェルノブイリ事故被害を年々小さく見せる
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/253005011.html
● WHO(2005年7月):がんと白血病による過剰死8,930人(95年間)。
● 国際原子力機関(IAEA)、世界保健機関(WHO)などが組織するチェルノブイリ・フォーラム(2005年9月):過剰死4,000人(生涯)。
● 首相官邸「チェルノブイリ事故との比較」(2011年):事故処理労働者28人死亡、小児甲状腺がん6000人罹患(うち15人死亡)以外に放射線被害なし。

(16) 『チェルノブイリ大惨事が人々と環境に及ぼした影響』
(ニューヨーク科学アカデミー、2009年)
http://www.strahlentelex.de/Yablokov%20Chernobyl%20book.pdf
1986年4月から2004年末までのチェルノブイリ事故による過剰死は98万5000人と推定される。野ネズミ、ツバメ、カエル、松の木でヒトと同様の健康障害。放射線恐怖症や心理的ストレスはチェルノブイリ健康被害の主因ではない。

(17) Abundance of birds in Fukushima as judged from Chernobyl
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0269749112000255
Environmental Pollution
Volume 164, May 2012, Pages 36–39
東京電力福島第1原発の周辺で鳥の数が減少し始めている。チェルノブイリ原発事故の時と比べ、福島の方が生息数への影響が大きく、寿命が短くなったり、オスの生殖能力が低下したりしていたほか、脳の小さい個体が発見された。さらに、DNAの変異率の上昇、昆虫の生存期間の顕著な減少なども見られた。

(18) 福島県大熊町にある建物の壁で採取したツバメの巣から、約140万Bq/kgの放射性セシウム(セシウム134と137の合計)を検出(環境省、2012/03/23発表)。焼却灰の埋め立て基準は8000Bq/kg。3.11以前の廃棄物基準は100 Bq/kg。

(19) 3月19月、手賀沼のフナから放射性セシウムが400Bq/kg検出された。食品の放射性セシウムの新基準値は100Bq/kg。

(20) 福島原発事故の放射性物質:マスク・鳥・植物のオートラジオグラフ
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/269959969.html

(21) <ナノ微粒子>大人より乳幼児の肺に沈着 米大が実験
http://mainichi.jp/select/science/news/20120314k0000m040093000c.html
毎日新聞 3月13日
ラットを使った実験で、大人より乳幼児のほうがナノサイズ(直径20ナノメートル、ナノは10億分の1)の放射性イリジウム微粒子を肺胞にとどめやすいことを、米ハーバード大の津田陽氏らが2012年3月12日付の米科学アカデミー紀要に発表した。

(22) 東大の中川恵一准教授も認める低線量内部被ばくの影響http://2011shinsaichiba.seesaa.net/article/273159461.html
「肺がんの最大の原因は喫煙ですが、原因の第2位は、このラドンガスなのです。世界保健機関(WHO)によると、肺がんの原因の3〜14%が、空気中のラドンの吸入による被ばくと言われます」(毎日新聞、2011年12月25日)

(23) ラドンと癌(WHO、ファクトシート No.291、2005 年6 月)
http://www.who.int/ionizing_radiation/pub_meet/factsheets/radon_fs_291_japan.pdf
・住居内の自然ラドンでさえ肺がんの原因になりうる
・線量反応関係がしきい値のない直線関係

このファクトシートの元になった会合には、放射線医学総合研究所の山田裕司氏も参加し、内容を認めている。
http://homepage3.nifty.com/anshin-kagaku/sub051103yamada.html

(24) 放射線影響研究所が放射線影響に閾値がないことを認めた
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/273151819.html
原爆被爆者の死亡率に関する研究
第 14 報 1950–2003 年:がんおよびがん以外の疾患の概要
「全固形がんについて過剰相対危険度が有意となる最小推定線量範囲は0–0.2 Gy であり、定型的な線量閾値解析では閾値は認められなかった。すなわち、ゼロ線量が最良の閾値推定値であった。」「非腫瘍性疾患では、循環器、呼吸器、および消化器系疾患でリスクの増加が示されたが、因果関係については今後の研究が必要である。」

(25) 『放射性セシウムが人体に与える医学的生物学的影響〜チェルノブイリ原発事故被曝の病理データ〜』(Y・I・バンダジェフスキー著、合同出版)
ベラルーシの子どもたちにCs137の体内蓄積量10Bq/kg程度で心電図異常が発生。

(26) ICRP Publ.111(21ページ、図2.2)
http://www.jrias.or.jp/index.cfm/6,15092,76,1,html
http://kaze.fm/wordpress/?p=351
この10Bq/kgという値は、体重10Kgの子どもならCs137を1日当たり1Bq摂取すると、約200日で到達する。日本の牛乳からは最大で数十Bq/kgが検出されている。

(27) 前がん状態「チェルノブイリ膀胱炎」が見られた地域のセシウム137レベルは千葉県東葛地域と重なる
http://2011shinsaichiba.seesaa.net/article/260093754.html
児玉龍彦『内部被曝の真実』(幻冬舎新書)
低線量被ばくのリスク管理に関するワーキンググループ(第4回)資料
http://www.cas.go.jp/jp/genpatsujiko/info/twg/dai4/siryou1.pdf
医学のあゆみVol.41 “チェルノブイリ膀胱炎”―長期のセシウム137低線量被曝の危険性
http://plusi.info/wp-content/uploads/2011/08/Vol.41.pdf

バイオアッセイ研究所の福島昭治所長は、チェルノブイリの汚染地域で膀胱がんが10万人当たり26.2人(1986年)から43.3人(2001年)に増加していること、前がん状態の増殖性膀胱炎「チェルノブイリ膀胱炎」が中間線量以上の区域で広範に発症していることを発見した。P38 MAPキナーゼの活性化と、NF-κBのp50とp65の細胞内増加が見られたことから、放射線被ばくの影響と考えられた。

福島の女性の母乳から昨年、2〜13 Bq/kg(1キログラム当たりのベクレル数)のCs137が検出されたが、これはチェルノブイリ高線量区域の患者の尿中レベル6Bq/L(1リットル当たりのベクレル数)とほぼ同じ。また、千葉県東葛地域の(土壌)Cs137レベル(2011年9月)は1万〜6万Bq/u(1平方メートル当たりのベクレル数)で、これもチェルノブイリと重なる。


チェルノブイリ周辺における前立腺肥大手術患者の尿中Cs137のレベル
高線量区域中間線量区域非汚染区域
患者数555312
土壌汚染レベル(Ci/km^2)5〜300.5〜5NC
土壌汚染レベル(Bq/m^2)18万5000〜111万1万8500〜18万5000NC
尿中Cs137レベル(Bq/L)6.47±14.301.23±1.010.29±0.03


(28) チェルノブイリ救援・中部
http://www.chernobyl-chubu-jp.org/_userdata/msoumasokutei.pdf
ウクライナのナロジチ地区では1986年のチェルノブイリ事故以来、健康への影響は年々拡大して、最新の調査を行った2008年が最大となった。1991〜2004年の平均年間線量は1.3mSvだった。

(29) 東葛地域における健康被害の参考に:ベラルーシのブレスト地区とウクライナのナロジチ地区における健康被害
http://2011shinsaichiba.seesaa.net/article/253327026.html
P.Shidlovskyがベラルーシ保健省の公式誌「Zdravookhranenie Belarusi」にベラルーシのブレスト地区(1990年、Cs137汚染3.7〜18.5万Bq/u)における子どもの罹患率を報告し、それをMikhail V. Malkoが京大原子炉実験所原子力安全研究グループのサイトに掲載している。


Malko 1997 表3 ベラルーシ・ブレスト地域の3つの汚染地区と5つの対照地区における子ども10万人当たり総罹患数(1990年)
(がん以外の)疾患汚染地区対照地区P値
全疾患68,725±188.559,974±203.30.01
感染症、寄生性疾患7,096.5±104.44,010.1±80.60.01
内分泌疾患、消化不良、代謝疾患1,752.1±53.31,389.5±48.10.01
精神疾患2,219.8±59.91,109.6±43,00.01
神経システムおよび感覚器官の疾患4,783.5±86.83,173.7±72.00.01
慢性関節リウマチ125.6±14,487.7±12,20.05
慢性咽頭炎、鼻咽頭炎、副鼻腔炎117.4±13.982.6±11.80.05
消化器疾患
慢性胃炎(atopic)
胆石症、胆嚢炎(胆石を伴わない)
3,350.4±73.2
128.9±14.6
208.3±18.5
2,355.8±62.3
40.5±8.3
60.7±10.1
0.01
0.01
0.01
アトピー性皮膚炎1,011.6±40.7672.8±33.60.01
筋骨格系および結合組織の疾患737.2±34.8492.4±28.70.01
先天的奇形
心臓および循環器の先天的奇形
679.3±33.4
305.8±22.4
482.3±28.4
242.8±20.2
0.01
0.05
医薬品中毒、ほとんどが医薬効果を持たない生体物質による中毒4.383.7±83.752.3±9.40.01


(30) チェルノブイリ事故後に健康被害が増加したウクライナ・ルギヌイ地区では千葉県東葛地域と重なるセシウム137レベルの地域でも定期検診を実施
http://2011shinsaichiba.seesaa.net/article/265437525.html
福島県郡山市とチェルノブイリ事故後のウクライナ・ルギヌイ地区はセシウム137の汚染レベルがよく似ており、それらの下限は千葉県東葛地域のセシウム137レベル1万〜6万Bq/m^2(2011年9月)と重なる。同地区では事故後に健康被害が増えており、東葛地域と同じ汚染レベルの地域でも全身カウンターによる定期検診が子どもだけでなく大人にも実施されている。

(31) 『死にいたる虚構―国家による低線量放射線の隠蔽―』(ジェイ・M・グールド、ベンジャミン・A・ゴルドマン著、肥田舜太郎、斎藤紀訳、2008年、PKO法『雑則』を広める会)
原爆症認定集団訴訟で大阪高裁が低線量内部被ばくの影響を認めた際の科学的根拠にした文献の1つ。
1986年4月のチェルノブイリ事故後、米国各地でミルク中のヨウ素131濃度と全死亡率の増加率に相関関係が見られ、ミルク中ヨウ素131の最高濃度はカリフォルニア州、ワシントン州でわずか1.6Bq/l(日本の牛乳の放射性セシウム基準値は50Bq/l)だった。食虫の小型の鳥についても、86年から87年にかけて、米国各地の減少率とミルク中ヨウ素131濃度に強い相関関係が見られた。86年6月の乳幼児死亡率は米国が前年同月比12.3%増、西ドイツ南部のバーデン・ヴィルッテンベルグが同68%増で、線量の低いドイツ北部では影響が最小であった。米国ではチェルノブイリ事故後、カリフォルニア州などで各月の新生児出生数に一律に4000や5000などの数が加えられ、乳幼児死亡率の増加が隠蔽された。

(32) 『低線量内部被曝の脅威―原子炉周辺の健康破壊と疫学的立証の記録』(ジェイ・マーティン・グールド著、肥田舜太郎、齋藤紀、戸田清、竹野内真理訳、2011年、緑風出版)
2011年6月23日付東京新聞の紹介:「行政の公式資料をもとに統計をとり、米国の原子炉や核実験場周辺の百六十キロ圏内で、乳がんの発生率が急増していたことを突き止めた。米国は四十八州あり、古い原発七基がある十四の郡では、五〇〜五四年の時期から八五〜八九年の時期までの間、白人女性の十万人当たりの死亡率が37%上昇した。同時期の米国全体の上昇率は1%で、大差があった。さらに、このうち放射能の影響を受けやすいとされる乳がんによる同時期の死亡率の上昇は、全米で二倍だったのに対して、十四郡では五倍に達していた。」

(33) http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12071357
Arch Environ Health. 2002 Jan-Feb;57(1):23-31.
Infant death and childhood cancer reductions after nuclear plant closings in the United States.
Mangano JJ, Gould JM, Sternglass EJ, Sherman JD, Brown J, McDonnell W.
1987年以降、米国で8基の原発が閉鎖された。原発から64キロメートル内の風下では、地元産ミルクのストロンチウム90濃度と乳児死亡率が急減したが、風上や64キロメートル外では全国のパターンと変わらなかった。
2011年6月23日付東京新聞の紹介:「米国内で一九八九年から九八年にかけて閉鎖された原発六基の周辺四十マイル(六十四キロ)で、ゼロ歳から四歳までの小児がん発生率が、原発の閉鎖後に平均で23.9%も急減した。同時期、米国全体での発生率は微増していた。」

(34) 市民・科学者国際会議(2011年10月12日)におけるセバスチャン・プフルークバイルの資料(http://www.crms-jpn.com/art/140.html、Scherb und Weigelt:Bericht Nr.24(2003) des Otto Hug StrahleninstitutsおよびScherbのデータ)
フィンランドではチェルノブイリ事故後の86年5月の線量がわずか6.6〜137.9μSvであっても、その後、線量が高いほど死産率が一時的に上昇。欧州各国の組み合わせ(デンマーク、ドイツのバイエルン州+旧東ドイツ+西ベルリン、ハンガリー、アイスランド、ラタビア、ノルウエー、ポーランド、スウェーデン)でも死産率が上昇。

(35) http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21336635
Environ Sci Pollut Res Int. 2011 Jun;18(5):697-707. Epub 2011 Feb 19.
The human sex odds at birth after the atmospheric atomic bomb tests, after Chernobyl, and in the vicinity of nuclear facilities.
Scherb H, Voigt K.
大気核実験とチェルノブイリ事故の後、欧米とアジアの一部で性比が変化した。ドイツとスイスの核施設の周囲35キロ内でも性比に違いが見られた。

(36) http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22421798
Environ Sci Pollut Res Int. 2012 Mar 16. [Epub ahead of print]
Response to W. Kramer: The human sex odds at birth after the atmospheric atomic bomb tests, after Chernobyl, and in the vicinity of nuclear facilities: comment (doi:10.1007/s11356-011-0644-8).
Scherb H, Voigt K.
ドイツ・ニーダーザクセン州保健局もゴアレーベン核施設の周囲40キロ内で顕著な性比の違いを確認。

(37) Cancer risk modelling and radiological protection.
http://iopscience.iop.org/0952-4746/32/1/N89/article
J Radiol Prot. 2012 Mar;32(1):N89-93. Epub 2012 Mar 6.
Wakeford R.
北米および米国でX線診断を受けた女性患者は、10 mGy(ミリグレイ)=10mSvまでの線量で乳がんリスクが診断回数に比例して増加した。

(38) http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18922822
Radiat Prot Dosimetry. 2008;132(2):166-74. Epub 2008 Oct 15.
Childhood leukaemia following medical diagnostic exposure to ionizing radiation in utero or after birth.
Wakeford R.
1956年の初報告から継続的に実施されてきた症例対照研究「オックスフォード小児がん調査」により、妊娠中に腹部X線診断を受けた女性から生まれた子どもの小児白血病リスクが統計的有意性をもって約50%増加し、リスクが診断回数に比例することが分かった。

(39) http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/tyt2004/tondel.pdf
Tondel M, Hjalmarsson P, Hardell L, Carlsson G, Axelson O.
J Epidemiol Community Health. 2004 Dec;58(12):1011-6.
スウェーデンの114 万3182 人を対象に1988 年から1996 年の間のがん発生率を調べる疫学研究が実施された。1986 年から1996 年にかけてのCs137汚染は3万〜12万Bq/m2で、東葛地域と重なる。3000 Bq/m2以下を対照群とした場合、全がんの相対リスクは被ばく線量が高くなるにつれ増加し、全被ばく区分に対する過剰相対リスクはCs137汚染10万Bq/m2当り0.11(95%信頼域 0.03-0.20)(11%増加)であった。京都大学原子炉実験所の今中哲二は、10万Bq/m2のCs137汚染を初めの2年間で10〜20mSvと評価し、この研究で見出された過剰相対リスクを1Sv当り5〜10とした。これは広島・長崎原爆生存者の研究に基づいてICRPが定めた過剰相対リスクの1Sv当り約0.5と比べ、10〜20倍高い。

(40) http://tkajimura.blogspot.jp/2011/12/blog-post.html
http://www.bfs.de/de/bfs/druck/Ufoplan/4334_KiKK_Gesamt_T.pdf
ドイツ連邦環境省の原子炉安全・放射線防護庁による委託研究「原子力発電所周辺における幼児発癌に関する疫学的研究」(2007年、KiKK-Studie)
ドイツの原子力発電所22基の周辺16地域すべてで、原発の周辺5キロメートル以内はそれを超える地域と比べ、5歳以下の幼児の白血病罹患率が2倍に増加していた。原発に居住地が近づくほど発がんの危険性が増大した。

(41) http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17388693
Radiat Res. 2007 Apr;167(4):396-416.
The 15-Country Collaborative Study of Cancer Risk among Radiation Workers in the Nuclear Industry: estimates of radiation-related cancer risks.
Cardis E et al.
15カ国の核労働者40万7391人を対象に低線量長期被ばくの影響を調べた史上最大規模の疫学調査。年間線量平均値(全体)は1.95mSv/y、年間線量平均値(コホートの90%)は5mSv/y未満、年間線量中央値は0.5mSv/yであった。過剰死亡相対リスクは1Sv当たり0.42であった。

(42) Occup Environ Med 2009;66:789-796 doi:10.1136/oem.2008.043265
Is cancer risk of radiation workers larger than expected?
Jacob et al.
http://oem.bmj.com/content/66/12/789.full.html
15カ国核労働者研究にさらに別の核労働者疫学研究を加えると、がんの過剰相対リスクは原爆被害者研究に基づく過剰相対リスクよりも上昇した。

(43) 航空機乗務員の発がんリスク
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/242821197.html
低線量被ばくの影響を否定する論拠の1つとして、航空機乗務員は宇宙放射線を浴びるので一般人より被ばく量が多いが、発がん率が高いという報告はない、ということが指摘される。しかし、航空機乗務員の発がんリスクの増加や染色体異常の増加を示す報告もある。

(44) ペトカウ効果の例?:医療X線被ばくにより染色体異常が増加
Radiat Environ Biophys. 2010 November; 49(4): 685–692.
Diagnostic X-ray examinations and increased chromosome translocations: evidence from three studies
Bhatti et al
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3075914/
 34〜90歳(平均62歳)の被験者計362人において、医療X線の被ばく線量と、赤色骨髄における染色体転座の頻度を調べた。線量スコアの1ユニットは約10mGy(10mSv)である。
 採血時年齢とFISH法に関して補正をした場合、診断放射線の線量スコアが10ユニット増加するに伴い、100細胞等量(CE)当たり0.04の転座が統計的有意性をもって増加した(95% CI: 0.02, 0.06; P < 0.001)。
 線量スコアを50以下に限定してもこの傾向は変わらないどころか、線量スコア0〜50で10線量スコア・100細胞等量当たりの過剰転座は0.05(95% CI: 0.001, 0.1; P = 0.04)、線量スコア0〜20で同過剰転座は0.08(95% CI: −0.002, 0.02, P = 0.1)、線量スコア0〜10で同過剰転座は0.3(95% CI: 0.06, 0.5, P = 0.02)と、線量反応関係は増大した。

(45) 2012年1月11日付ロイター
原子力発電所の近くに住むフランスの子どもたちは、白血病の発病率が通常の2倍であることが、同国の専門家の調査結果で明らかとなった。近くがん専門誌「International Journal of Cancer」に掲載される。

(46) フランスの国立保健医学研究所(INSERM)が、2002―07年に国内の原発19カ所の5キロ圏内に住む15歳未満の子どもを調査したところ、14人が白血病と診断された。これは他の地域と比べて2倍の発病率だった。

太田光征
タグ:内部被ばく
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2012年06月02日

福島県による子どもの甲状腺検査:山下俊一氏は比較対照となる長崎でのデータを公表せず

福島県が4月に発表した県民健康調査の結果によれば、3月までに受診した18歳以下の子ども3万8114人のうち、35.8%に結節か嚢胞が見つかった。

1 結節や嚢胞が認められなかった人: 64.2%
2 5.0ミリ以下の結節や20ミリ以下の嚢胞が認められた人: 35.3%(うち嚢胞は35.1%)
3 5.1ミリ以上の結節や20.1ミリ以上の嚢胞が認められた人: 0.5%(結節は184人、0.48%)

同じく山下俊一氏は長崎県について2000年のデータを取っていた。嚢胞は0.8%で、5ミリ以上の結節が認められた人は0人であった。福島と長崎の差は一目瞭然。山下氏は長崎の結果と合わせて福島の調査結果を発表すべきだった。そもそも山下氏は健康調査の責任者を務めるべきではない。

Peace Philosophy Centre: 福島甲状腺検査その2: 比較調査の必要性
http://peacephilosophy.blogspot.jp/2012/05/blog-post.html
Peace Philosophy Centre: 福島県甲状腺検査、35%が「5ミリ以下の結節、20ミリ以下の嚢胞」−ゴメリ以上の甲状腺異常の可能性
http://peacephilosophy.blogspot.jp/2012/04/blog-post_28.html
意識屋のブログ 子どもたちの甲状腺異常:福島(2011~2012)と長崎(2000)の差が著しい!
http://ishikiya.blog72.fc2.com/blog-entry-358.html

ゴメリとの比較は難しいのではないかと思う。

太田光征
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震災被災者の間で増加している心血管疾患の増加の原因はストレスだけか

第76回日本循環器学会(2012年3月16日〜18日、福岡)では震災被災者の間で心血管疾患が増加していることが何件か報告された。いずれもストレスを原因に挙げている。ストレスがかっかっていることは間違いないものの、それがすべての原因だろうか。

福島県では心血管イベントにつながる血栓症リスクが依然として続いている
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/jcs2012/201203/524103.html

「最後に高瀬氏は、福島県民には過度のストレスがかかった状態が続いており、静脈血栓症のリスクは依然として高いとの認識を示し、長期にわたって医療介入する必要性を強調した。」

東日本大震災直後の心不全は初発例が多くEF保持型が目立つ
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/jcs2012/201203/524104.html

「大災害時には、精神的ストレスにより、心不全の発症や心不全による死亡が増加する可能性がある」

東日本大震災後に心不全が有意に増加、ACS、脳卒中も
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/jcs2012/201203/524102.html

「東日本大震災では地震に加え、津波の被害が甚大であったことから、被災者のストレスは多大であったと推定される」

心血管疾患と関係があるホルモンにアルドステロンがある。このホルモンは副腎から分泌され、高血圧、脳出血、脳梗塞、心筋梗塞、心肥大、不整脈、腎不全などを促す。

難病情報センター | 原発性アルドステロン症(原発性とはその場所で発症するという意味)
http://www.nanbyou.or.jp/entry/89

「原発性アルドステロン症はときに小児副腎癌または副腎過形成で生じる。副腎過形成は高齢男性でより一般的にみられ,両側の副腎で活動が過剰となり,腺腫は認められない。」

原発性アルドステロン症: 副腎障害: メルクマニュアル18版 日本語版
http://merckmanual.jp/mmpej/sec12/ch153/ch153f.html

アルドステロンと放射線は関係なくはない。

ICRPのTissue Reactions Report Draft for Consultation(141ページ、393段落)によれば、犬の実験では、21-125 cGy/yrの線量を照射すると5年間で副腎の重量に変化はなかったが、最初の年に機能亢進が見られた。375 cGy超の線量を3〜5年間照射すると、原発性アルドステロン症を発症した。一方、ヒトの視床下部-下垂体-副腎系は放射線に対して比較的耐性があるという。

Tissue Reactions Report Draft for Consultation
http://www.icrp.org/docs/Tissue%20Reactions%20Report%20Draft%20for%20Consultation.pdf

ところが、『チェルノブイリ大惨事が人々と環境に及ぼした影響』(ニューヨーク科学アカデミー、2009年)のTABLE 5.22によれば、チェルノブイリ事故の処理に当たったリクビダートルの間で、アルドステロンの値が上昇している(193.1対142.8)。

『チェルノブイリ大惨事が人々と環境に及ぼした影響』(ニューヨーク科学アカデミー、2009年)
http://www.strahlentelex.de/Yablokov%20Chernobyl%20book.pdf

アンジオテンシンII-アルドステロンが放射線治療を受けている患者に発症する放射線誘導心疾患(RIHD)で重要な役割を果たしているという仮説を立て、予備実験で確認したとする研究もある。

Med Hypotheses. 2009 Mar;72(3):263-6. Epub 2008 Dec 17.
Does angiotensin II-aldosterone have a role in radiation-induced heart disease?
Wu R, Zeng Y.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19095366

研究者には慎重な原因究明をお願いしたいと思う。

太田光征
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東大の中川恵一准教授も認める低線量内部被ばくの影響

こども東葛ネットが5月10日に松戸市立の全小・中学校に「運動会開催にともなうお願い」の手紙を出しました。その中で東大の中川恵一准教授も低線量内部被ばくの影響を認めている事実が指摘されています。転載してご紹介します。 

◆緊急報告  いまからできる、春の運動会対策! ≪ こども東葛ネット
http://tohkatsunet.wordpress.com/2012/05/14/%e2%97%86%e7%b7%8a%e6%80%a5%e5%a0%b1%e5%91%8a%e3%80%80%e3%80%80%e3%81%84%e3%81%be%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%a7%e3%81%8d%e3%82%8b%e3%80%81%e6%98%a5%e3%81%ae%e9%81%8b%e5%8b%95%e4%bc%9a%e5%af%be%e7%ad%96/

小・中学校 校長先生各位 
https://tohkatsunet.files.wordpress.com/2012/05/e5b08fe383bbe4b8ade5ada6e6a0a1e38080e6a0a1e995b7e58588e7949fe59084e4bd8d1.pdf

【放射性の塵による影響】

世界保健機関(WHO)は、住居内の自然ラドンでさえ肺がんの原因になりうること、線量反応関係がしきい値のない直線関係にあることを確認しています。

 ラドンと癌(WHO、ファクトシート No.291、2005 年6 月)
http://www.who.int/ionizing_radiation/pub_meet/factsheets/radon_fs_291_japan.pdf

 WHOの住居内ラドンリスク(RRR)プロジェクト(後の国際ラドンプロジェクト)の第1回専門家会合が2005年1月に開催されましたが、ファクトシート「ラドンと癌」はその時の議論を取りまとめたものです。

 この第1回専門家会合には放射線医学総合研究所の山田裕司氏が参加されており、自身の文章でファクトシートの内容を紹介されています。

http://homepage3.nifty.com/anshin-kagaku/sub051103yamada.html
(1)WHO国際ラドンプロジェクトについて

 東大の中川恵一准教授も毎日新聞の連載記事で、「肺がんの最大の原因は喫煙ですが、原因の第2位は、このラドンガスなのです。世界保健機関(WHO)によると、肺がんの原因の3〜14%が、空気中のラドンの吸入による被ばくと言われます」と指摘しているとおりです。

Dr.中川のがんの時代を暮らす:/20 DNA傷つけるラドン(毎日新聞、2011年12月25日)
http://mainichi.jp/feature/news/20111225ddm013070049000c.html

自然の放射性物質が肺がんのリスクを増加させるのですから、福島原発事故による放射性の塵がこうしたリスクをさらに増加させていると考えられるのです。

太田光征
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2012年05月29日

千葉県で子ども病死者数の減少傾向が2011年に逆転

福島原発事故の健康影響について誰かが統計データの分析をすると思っていたら、中手聖一氏が福島県について実施された。中手氏によれば、福島県では0歳児を除く19歳以下で病死者が事故後に増加している。

「福島県の子ども」の病死者数について−政府・人口動態統計から分かった事故後の変化−
http://dl.dropbox.com/u/17135518/nakate.pdf

千葉県はどうなのか、政府と千葉県の人口動態統計から分析した結果を報告する。

使用データ:
人口動態調査 結果の概要|厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/81-1a.html
人口動態統計月報(概数)
千葉県年齢別・町丁字別人口/千葉県
http://www.pref.chiba.lg.jp/toukei/toukeidata/nenreibetsu/index.html
第2表年齢(5歳階級、各歳)別、男女別人口-県・市区町村・11地域

2008年から2011年までのデータを分析することとした。放射線の影響を検討するには事故死などを除外するとともに、なるべく細かな年齢区分ごとに見る必要があるが、政府が公表している統計データは年度によって死因別・年齢別・都道府県別がそろっていないものがある。

08年と09年については死因別・年齢別・都道府県別のデータがないので、この4年間については事故死などを含む「死者数」を対象とし、「病死者数」については10年と11年だけを分析した。

現時点で11年のデータは11月までしか公表されていないので、3月から11月を対象とした。厳密を期して死亡率を求めるための人口は各年の4月1日現在の数値を使用した。(ただし、死者数ないし病死者数の変化に比して人口の変動はほとんど無視できるので、死者数ないし病死者数だけの変化を分析してもかまわない。)

全体の死亡率(10万人当たりの死者数)は08年から11年にかけて一貫してわずかに高くなる傾向を示している。そうした中、子どもの死亡率は逆に低下しているのが特徴で、0〜4歳までは11年も低下している(Fig.1-a、Fig.2-a、Fig.2-b)。

千葉県の死亡率(10万人当たりの死者数、3月〜11月)
2008年 551.0648
2009年 554.4349
2010年 581.3193
2011年 594.8231

08-11年千葉県における死者数(Fig.1-a)


08-11年千葉県における死者数(Fig.2-a)


ところが、5歳から19歳まで(Fig.1-aでは明らかでないが、実際には4歳から)は11年にこの低下傾向が逆転する。死亡率の増加は19歳を越えて29歳にまで及んでいる。中高年の多くの年齢区分で死亡率が微減しているのとは対照的だ(Fig.1-b、Fig.1-c、Fig.1-d、Fig.2-c、Fig.2-d、Fig.2-e)。10年から11年にかけての死亡率の増加は広く若年で連続的に見られることから、単なる変動でない可能性が極めて高い。

中手氏の分析に対して、0歳を含めた14歳以下では10年から11年にかけて死亡数が減少しているとする批判が見られる。しかし、年齢区分を広くとったのでは変化をとらえることができない。子どもの中で死亡数のかなりの部分を0歳児が占めるので、0歳児を含めるとその他の年齢の子どもの挙動が0歳児の挙動に埋没してしまう。

千葉県における子どもの病死者数
  0歳   1歳   2歳   3歳   4歳 05-09歳 10-14歳 15-19歳
2010年 157.756 27.66558 20.16425 5.515618 5.67215 2.492434 2.453919 4.898119
2011年 141.7916 7.48405 11.02901 5.477551 7.330303 5.774422 4.186787 5.95432

乳児死亡率(生後1年未満の死亡)も死産率(妊娠満12週以後の死児の出産)も年々低下している。

平成22年人口動態統計の概況(確定数)/千葉県
http://www.pref.chiba.lg.jp/kenshidou/toukeidata/kakushukousei/jinkoudoutai/h22-gaikyou.html
表5(エクセル:42KB)人口動態総覧・年次推移

もともと高い乳幼児の健康リスクは医療などによって大きく低減されるので、放射線の影響を見えにくくしている可能性があることに注意しなければならない。0歳児は分けて分析する必要がある。

福島でも千葉でも子どもの病死者が福島原発事故後に増えた。一番健康で病死が稀な子どもの病死者が増えている事態を軽くみることはできない。原因はストレスだ、誤差だと決めつける前に、さらなる究明が必要だ、という結論に至るのが常識だろう。健康被害の予防に努めるべき行政には、健康診断を含む放射線対策に本腰を入れていただきたいと思う。

08-11年千葉県における死者数(Fig.1-b)


08-11年千葉県における死者数(Fig.1-c)


08-11年千葉県における死者数(Fig.1-d)


08-11年千葉県における死者数(Fig.2-b)


08-11年千葉県における死者数(Fig.2-c)


08-11年千葉県における死者数(Fig.2-d)


08-11年千葉県における死者数(Fig.2-e)



太田光征

[参考]
千葉県東葛地域の放射線レベルと重なる汚染レベルのチェルノブイリ周辺地域でありとあらゆる疾患が増加している。
[仮称]松戸市放射能対策総合計画(案) に対する意見
http://2011shinsaichiba.seesaa.net/article/266897022.html

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2012年04月19日

チェルノブイリ事故後に健康被害が増加したウクライナ・ルギヌイ地区では千葉県東葛地域と重なるセシウム137レベルの地域でも定期検診を実施

福島県郡山市とチェルノブイリ事故後のウクライナ・ルギヌイ地区はセシウム137の汚染レベルがよく似ており、それらの下限は千葉県東葛地域のセシウム137レベル1万〜6万Bq/m^2(2011年9月)と重なる。同地区では事故後に健康被害が増えており、東葛地域と同じ汚染レベルの地域でも全身カウンターによる定期検診が子どもだけでなく大人にも実施されている。

郡山市とルギヌイ地区の汚染度の比較
チェルノブイリ汚染分類Cs137 kBq /m^2郡山市ルギヌイ地区(農地面積)
移住義務555-0 (0%)2 (0.6%)
移住権利185-55519 (16.1 %)42 (12.7%)
管理強化37-18569 (58.5 %)283 (85.2%)
-3732 (27.1 %)5 (1.5%)


表は矢ヶ崎克馬氏が福島集団疎開裁判意見書甲49で「ウクライナ・ルギヌイ地区住民の健康状態」と文科省調査結果を基に作成(表記を一部修正)。

「チェルノブイリ事故による放射能災害―国際共同研究報告書」(今中哲二編、技術と人間、1998 年)
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/Chernobyl/J-Version.html
第4章「疫学研究と健康統計データ」18節「ウクライナ・ルギヌイ地区住民の健康状態」(イワン・ゴドレフスキー、オレグ・ナスビット:ルギヌイ地区医療協議会、ウクライナ科学アカデミー・水圏生物学研究所)
福島集団疎開裁判・矢ヶ崎意見書甲64(「ウクライナ・ルギヌイ地区住民の健康状態」を収載)
http://1am.sakura.ne.jp/Nuclear/kou64.pdf
福島集団疎開裁判・矢ヶ崎意見書甲49
http://1am.sakura.ne.jp/Nuclear/kou49Yagasaki-opinion.pdf
文部科学省による埼玉県及び千葉県の航空機モニタリングの測定結果について(平成23年9月29日)
http://radioactivity.mext.go.jp/ja/1910/2011/09/1910_092917_1.pdf

「ウクライナ・ルギヌイ地区住民の健康状態」によれば、同地区ではチェルノブイリ事故前の1984年には胃がんの診断後余命が62カ月であったが事故後の96年には2.3カ月に短縮するなど、「事実上すべての患者に免疫力の低下がみられた」。内分泌系では、子どもたちの間で甲状腺疾患数が88年〜90年に1000人当たり10件だったのが、95年までに90件以上に上昇し、甲状腺腫数も91年までのゼロから95年までに1000人当たり約13症例に上昇している。新生児罹病率も86年までの1000人当たり50人前後から88年以降は約150人〜300人以上に増加している。事故前にはまったく記録されていない「間脳の障害を伴う自律神経失調症」が事故後に急増するなど、精神神経障害も増えている。若者の高血圧の増加など老化指標が確認されており、事故前(84年〜85年)の平均寿命75歳が事故後(90年〜96年)は65歳になった。

ルギヌイ地区の管理強化地域(東葛地域の汚染レベル)を含む汚染地域では全身カウンターによる定期検診が子どもだけでなく大人にも実施されている。

太田光征
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2012年03月26日

東日本大震災後の宮城で心不全が有意に増加

3.11後の宮城で、心不全、ACS(急性心筋梗塞と狭心症)、脳卒中、心配停止、肺炎のすべてが有意に多かったことが、第76回日本循環器学会で発表された。

東日本大震災後に心不全が有意に増加、ACS、脳卒中も:日経メディカル オンライン
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/jcs2012/201203/524102.html

内陸より沿岸部で肺炎患者が多かった。デバイス植え込み患者などでは不整脈も増加していた。


太田光征
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